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文句なしにおもしろい,
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レビュー対象商品: あの丘の向こうに (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション) (文庫)
親友ルーシーの結婚式の前日、彼女と久しぶりに再会したメグは何かがおかしいと感じます。美貌、頭脳、人柄の良さ、生育環境、すべてが釣り合った理想的なカップルという周囲の評価をよそに、どうしてもルーシーが幸せになれると思えないのです。 ルーシーからの話でしか知らなかった花婿のテッドと初めて会ったメグは、ルーシーが間違った相手と結婚しようとしていると確信し、 自分の人生を台なしにしないようルーシーを説得します。 「もうあと戻りはできない」といったんはメグの説得をしりぞけたルーシーですが、 結婚式の当日、まさにバージンロードにむかう途中で「このまま結婚はできない」と悟り、結婚は中止になります。 ルーシーは行方をくらまし、そしてここからメグの受難が始まります。 文句なしにおもしろいです。 さすがスーザン・E・フィリップス。期待は裏切りません。 ヒロインのメグは、自分の感情に正直な女性。 自分の本心を偽らずに行動するので、周囲にさまざまな混乱を巻き起こしますが、個性的できわめて魅力的。 ヒーローのテッドは、美貌、頭脳、才能に恵まれ、セクシーで魅力的、ウィネットの町中のひとびとに愛される、まさに完璧な男性。 彼がメグによって自制心を崩され、抑制を忘れ、町を守り周囲の期待に応えることよりも自分の気持ちに正直になっていく過程はまさに胸キュン。 特に中盤からクライマックスにかけて、自分の感情をむきだしにしてメグを求める完璧でないテッドには、わたしも恋をせずにはいられませんでした。 そして、2人をとりまくウィネットの個性的なひとびと。 特にテッドを崇拝し、彼を守ろうとする「ビューダイン教婦人伝道会」「女マフィア」「魔女団」の方々がメグに敵対し、 いやがらせの限りを尽くしながらも徐々に彼女を認め、やがて受け入れ、ついにはテッドの幸せのために説得しようと奮闘するくだりは本当に楽しい。 読後感もさわやかで、何度も読み返したくなります。 この作品にはスーザン・E・フィリップスの既刊より多数の重要人物が登場します。 メグは『きらめきの妖精』のフルールとジェイクの長女で、『きらめく星のように』のヒロイン、ジョージーの友人。 テッドは『麗しのファンシー・レディ』のフランセスカとダリーの長男。 『麗しのファンシー・レディ』で少年時代、『レディ・エマの微笑み』で青年に成長した姿を見せています。 テッドの婚約者のルーシーは『ファースト・レディ』に登場。このときは少女ですが、『あの丘のむこうに』では31歳になっています。 そのほかにも『麗しのファンシー・レディ』、『レディ・エマの微笑み』よりウィネットのひとびとが多数登場。 メグ、テッド、ルーシーの両親、兄弟姉妹も登場しているので、それぞれの作品のその後が楽しめます。 あとがきによると、著者は現在ルーシーの物語を執筆中とのこと。 自分の本心を偽らずに生きていくことを選択したルーシーがどんな恋をするのか、いまから読むのが楽しみです。
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