私たちはなぜスポーツに魅了されるのか。
その答えは本書の中にある。
予選リーグで重傷を負いグラウンドに立てなくなったキャプテンがまとめ上げたサッカー日本代表チーム、
舌の表面のざらざらした細胞が立ってしまうほどの減量に耐え「圧倒的不利」との下馬評をひっくり返したファイティング原田、
悪夢にうなされ何度も苦杯を舐めながらも最強の柔道家・山下泰裕に挑み続けた遠藤純男、
「松井五敬遠」で世間の非難を一身に浴びた明徳義塾ナインが辿った感動の人生......。
サッカー、ボクシング、柔道、野球、マラソン、ラグビーなど、さまざまな競技から歴史に残る名勝負を選りすぐり、
勝敗を分けた「あの一瞬」に至るまでの心の軌跡を描きだした十篇は、
同時に、挫折から這い上がる人間の壮絶なるドラマでもある。
怪我や失敗を凄まじい執念で乗り越えたアスリートたちの新たな戦い----。
気鋭のライターが、彼らの挫折と復活を温かいまなざしで見つめ、長時間のインタビューの末に描き切ったノンフィクションは、
間違いや敗北がつきものの人生を送る私たち自身への力強い「応援歌」とも言える。
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