読者への配慮など無く、忌憚なく意見するからこそ魅力があるのです。読者に媚びている本なら、他を探せば無数にあります。この本に過度に反感を覚えるあなたは、失礼ですが自分に正直に生きておられないからだと思います。家族も住宅ローンもあなたが決めたことで不本意ながら働いているのもあなたの意志です。土地についても氏の境遇をうらやんでいますが、はっきり言ってあんなド田舎の350坪などたいした値段でもないのです。作品においても過去の作品に対する懐古調ばかりが目立ちますが、所詮それも読者である当人にとって、自分に心地よい文章を求めているだけではないでしょうか。彼の語り口が先鋭的に過ぎることが多くの方の反感を買うようですが、それはあくまで彼の主張をより鮮明に見せる文章形態の一つであって、小さな反感を感じるモノは適当に受け流し、氏のいわんとしていることの本質的な部分を、理解しおのおのがどう感じるかが、大人の読書というものではないでしょうか。