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幸せいっぱいの恋、許されない恋、過ぎ去ってしまった恋。百首のなかには、いろいろな恋愛模様があります。でもすべてに共通するのがピュアな輝きに満ちているということ。人を真剣に愛する気持ちが、ギュっと凝縮され、しずくがぽとりと落ちるように、シンプルな短歌というかたちになったのかなと思わされます。まるで、宝石箱のような一冊です。長い人生のなか、折にふれて読み返せば、きっと違った感想を持てるのではないかと期待しています。
そして、この表紙。清潔なかわいらしさ!いくら眺めていても飽きません。
たとえば春の夕暮れにはこのような歌。 「春芽ふく樹林の枝々くぐりゆきわれは愛する言い訳をせず」 中条ふみ子 「やがて死が堰き隔てむに忘失の刻あり人は生きて別るる」 稲葉京子
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