本書はタイトルが他書に比べて目立っているほか、新聞で大々的に広告されていたので大きな期待を込めて読み始めた。
そのせいか内容には今一つと感じる部分が多かった。例えば、前半部は現代社会の厳しさとキャリア形成の重要性を繰り返し書き綴っているが、競争の激しい現代社会で働いている者にとってはごく当然の内容(例えば自分の給与を時給に換算してコスト意識を持って働く等)が多い。また、転職の成功例をたくさん紹介しているものの、圧倒的に失敗例が多い転職に対して懐疑的にみた方が無難だと感じる。加えて、転職は年収アップだけをとって成功と判断するのではなく、あくまで本人が充実感を持って働けるか(年収ダウンでも納得するか)といった点がむしろ重要なほか、変化の激しい時代の中で、一時的な年収アップなどは、成功の判断材料のごく一部に過ぎず、本書を読んで「安易に」転職する若者が出たら不幸だと思う。
ただ、後半部は(あくまで前半部分よりも)モチベーションを上げる目的で読めば面白い。
全体的には20代前半の経験が浅い社会人が読むことで視野を広げるには有効な書であるといった感想を持った。