社会の現状や展望についてネガティブな側面を中心に捉え,未来を暗く描く本というのは
日本人に受けがよい。その対極に位置づけられるのが著書が次々に繰り出している「日本」
と「日本人」への応援歌である。
本書にも,「嫌日派」を唸らせる日本の過去からの財産と現在まで積み上げられた実績が
満載されている。
新「風流」経済学の「風流」とは,ニート・フリーターの生き方を「日本語風」に表現する
ための知恵の一つで,著者の社会を見る角度の違いにあらためて感服させられた。
江戸時代については海外の研究者も増え,ブームとなっているが,本書は「エドナイゼー
ション」入門書と呼ぶべきコンパクトな内容に仕上がっている。
中学校の歴史教科書にも江戸時代のリサイクル社会,ファストフード,高度な教育などが
紹介されるようになってきているが,文化・インフラ整備・地方間格差の是正・美意識が
生む人気商品・LOHAS・人脈などをキーワードに,日本のパワーの源泉を本書から
学びとることができた。