本書は、「近代化への情熱(官庁街のバロック、復興のモニュメント、夢の琵琶湖大運河)」、「郊外の発見―アメリカナイゼーション事始(大師河原のスタジアム―職業野球余話、甲子園異聞、埋め立て地の航空港、『健康』の呪縛)」、「祝祭の帝都(幻の万国博覧会、幻のオリンピック、海に臨む市庁舎)」、「大東亜のデザイン(新様式のビジョン、聖地の詩 、南方都市、慰霊のかたち)」、「歴史に書かれない戦後(復興の理想、民主国家と建築、伝統と創造、未来都市のコア)」と言う章立てと項目で構成されています。
戦前の紀元二千六百年を祝う日本万国大博覧会の開催が決定し、月島と横浜で開催される水上の新都市の配置図を眺めていると、その壮大な計画に圧倒されますね。
シンボルとなる「建国記念館」のコンペに応募された作品のモティーフを見ますと、その復古調の日本趣味が時代を感じさせます。
同時に皇紀二千六百年の東京オリンピックの計画案も興味深かったですね。日中戦争が勃発し、戦火が激化したことにより中止されましたが、その幻のオリンピックの概要も見ることができて良かったと思いました。
知的好奇心がくすぐられ興味は尽きませんでした。