つしまみれ待望のフルアルバム。
企画版「Six Mix Girls」とメジャーデビューシングル「タイムラグ」を経て遂に完成したこの作品は、
突き抜けるほど痛快なロック・アルバムとして鳴っている。万歳!
つしまみれは最近とみに多いガールズ・ロックバンドの中でも異端中の異端である。
カテゴライズされるのを嫌がっている節さえある。
要はオルタナを極めているというか。 可愛らしさを強調してるわけでも、男顔負けを強調してるわけでもなく、ただ暴れてるわけでもない。
そのどれもがつしまみれの要素の一つであり、逆に言えば楽曲を含めつしまみれは形のないバンドである。
だからこそ面白い。 可愛らしさを推すことも、男顔負けのアンサンブルを披露しても良いし、めちゃくちゃに暴れることも出来る。
ただ自分なりに一言で表現するならば「歌のお姉さんが暴走している」というイメージがずっとあります。
しかし楽曲はやりたい放題! 四方八方に飛び散るメロディとコード進行のセンス。
お決まりのパターンから完全にそれた楽曲たちは転調を何度も繰り返し、「タイムラグ」「険悪ショッピング」「山口」など中盤の曲に至っては、
もはや一曲の中に3〜4曲のアイデアをぶち込んだみたいな、曲単位でバラエティに富んでいるという恐るべき作曲センスを感じさせてくれる。
だからもう、10曲という範囲の中で、ありとあらゆるタイプの楽曲に触れることが出来るわけで、これは絶対に飽きないし、面白い。
かと思えばメロディーラインやまりの歌、バンドの演奏の部分はガッチリと整っているわけだから
単なるビックリ箱的なアルバムでもない。 敢えて言うなら何度も繰り返し開ける事の出来るビックリ箱である。個人的には。
歌詞の内容も非常にユニーク。真面目なのか、ふざけてるのかが分からない。
それ故に個性的な作曲センスを含めて聴く人を選んでしまう可能性もある。というか選ぶ。
が、きっとこういう「真面目に狂ってるロック」を求める人も少なくないはず。
なんだかんだ言いつつ、最終的には単純に格好いいロック・バンドの一つなので、是非聴いて見て欲しい。度肝抜かれること請け合い。
ちなみに個人的に特に好きなのは「山口」「まつり」「海産物」あたり。サウンドが3ピースとは思えぬ迫力。 メロディーも絶品である。
また「いそぎんちゃくひともんちゃく」はまりの美声を披露するタイプの曲で、こういう曲がきちんと入ってるのも良い感じ。