原作のファンなので手に取りました。
原作のファンゆえ、最初はあら探しをするかのように観ていました。
特に、あずみの仲間達の若者のちゃらちゃらした外見・喋り方には、かなりの嫌悪感を感じました。
しかし、観進めていくうち、そういったこともさほど気にならなくなりました。
原作を超えられないこと理解した上で、映画は映画としてのオリジナリティー溢れる演出・脚色ができていたと思います。
残念な点を2つ。
1.原作の中に流れていた、太い1本の筋が失われていたこと。
なぜ、彼等が爺に従い、仲間を殺め、自らの命をも犠牲にする覚悟で任務を遂行しようとしているのかに関しての描きかたが不足しており、劇中での彼等の迷いやためらいが、言い訳がましく、弱さとしてしか受け取れませんでした。原作では、もっと1本の大きな流れ・筋のようなものがあり、彼等は精神的に強く、冷静です。
2.あずみの魅力を、単なる外見的な美しさからだけ捉えているような感がしたこと。
なぜ、皆があずみに惹かれ、あずみに吸い寄せられるように集まってくるのか、それは、強さや外見的な美しさだけに拠るものではありません。
劇中では、あまりあずみのキャラが立っていなかったように思います。
もっとあずみの魅力を前面に出してほしかったです。
役者について
上戸あやに関しては、大変美しい女優ですが、原作のあずみとは容姿のイメージ・雰囲気がかけ離れているようにも思いました。しかし、現時点であずみを演じきれる適齢の役者としては、知名度・演技力・美貌・アクションをする上での俊敏さの点からみて、やはり、上戸あや以外にはなかったのかなと思います。
脇を固めていた役者も魅力的な役者ばかりで、特に、オダギリジョーの美女丸役には驚きました。普段テレビドラマは全く、邦画もあまり観ないわたしにとって、初めてオダギリジョーの演技を見たのですが、素晴らしかったです。
総論として、映画『あずみ』エンターテイメントとしては、大変よくできた作品だと思います。映画館で観ればよかったと思いました。原作と切り離して観たほうが楽しめると思います。