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最も参考になったカスタマーレビュー
69 人中、62人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
これは戦後最大の傑作だ。,
By カサブランカ (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: あしたのジョー 全12巻セット (講談社漫画文庫) (文庫)
作品は古い。しかし新しい。感動の大巨編である。殺し屋・死神とまで言われた矢吹だが、彼ほど人間的な主人公がかつていただろうか。人間としての落ち込み具合が凄まじく、絶妙な泥臭さが滲み出ている。漫画界の堕落論である。力石を死に至らしめたテンプルへの一撃、これにより矢吹は顔面への攻撃を無意識に避けてしまう。意図的に顔面攻撃するが、度重なる嘔吐で中央リング界を追い払われる。「拳闘はどこだってできる」という信念の下、ドサ回りのリングへ歩むジョー。胸が苦しくなるほど切ない凋落である。 金竜飛戦での減量で矢吹は完全に力石の亡霊を断ち切ったと私は思う。骨太な体に無駄のない肉体、フェザー級の破壊力とバンタム級のスピードを手に入れたからだ。「俺はバンタムで生きる」と語る矢吹はバンタム級で死を迎える覚悟を決めていたはずだ。 乾物屋の紀子に「ボクシングで明け暮れる青春は寂しくないの?」と問われ、「完全に燃焼して真っ白な灰だけが残る。後には何も残らない。死にもの狂いで殴りあうことに充実感があるんだ」と答える。「矢吹くんに付いて行けない」と紀子に見切りを付けられても、無言で佇む矢吹はニヒリズム・男の哀愁を漂わせる。私の最も好きなシーンである。 カーロス・リベラやハリマオ、ホセ・メンドーサとの対戦も魅力的だが、全体として言えるのは、エスタブリッシュメントに対する矢吹の闘いこそ、この物語の真髄なのである。ドヤ街・少年院・ドサ回り・孤独・減量・喝采と罵倒、そして廃人・・・。これらのキーワードがまさに矢吹そのものなのである。人間の底辺から幾度となく這い上がる矢吹には、いわば昭和の果実が凝縮されているのだ。貧しさを乗り越え、生まれや出自を拳ひとつでブチ壊し、一躍スターダムにのし上る。それでいて決して完璧ではなく挫折もする。パンチドランカーに蝕まれた不完全な英雄、そこを読者は支持したのだ。感銘を受けたのだ。熱狂したのだ。例の有名なラストシーンのように、貧しい戦後日本人は誰しも真っ白な灰になるまで燃え尽きたい心情を持っていたのである。矢吹こそ戦後の日本人が胸に抱き続けた東京ドリーム、伝説に他ならない。 著者は一貫して安っぽいハングリーさではなく、男のエンブレム(紋章)こそを重視している。つまり勝利への飽くなき探究心よりも、男のプライドを描きたかったのだ。豊かになった現代日本では、男の誇りはおろか、ハングリー精神すらない。だからもはや「あしたのジョー」を超える作品は有り得ないだろう。
30 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
とにかく読んで損は無いです,
By
レビュー対象商品: あしたのジョー 全12巻セット (講談社漫画文庫) (文庫)
梶原一騎原作の名作。ちばてつやの絵も合わさって本当にいい漫画ができた。全巻セットの上、スペシャルな箱も付いて収納も便利である。ほとんどの人が知っていてもおかしくない漫画であるが、その詳しい話が知られているのかは分からない。中には力石戦でジョーが燃え尽きてしまったと思っている人もいるはずだ。(灰になっちまった) その力石が死んだ後ボクサーを辞めてしまったジョー、復活はしたが力石を死に追い込んだテンプルへの攻撃ができなくなってしまい、立ち直るために地下ボクシングに足を踏み入れるジョー。カルロスとの戦い、パンチドランカーになってしまったカルロスとの再会。そしてジョー自身もパンチドランカーに犯されていく。ホセ・メンドーサとの最後の戦い。力石との出会いが少年院だということを知らない人もいるはずだ。またその前の単なるチンピラのジョー。ボクシングは嫌いで喧嘩ばかりしていた。そのボクシングに全てをかけるようになるのは力石と関係があること。などその全てが名シーンばかりなのがこのあしたのジョーなのだ。ここに書いていないことでもたくさんのいいシーンがある。漫画でありながらこれだけの感動や話題を振りまく作品は早々ないものだ。もう古い作品であるが今でも人気があるし、読まれている。同じ梶原一騎ものでも巨人の星などは現実離れしたところが出てきてしまうため引く事もあったが、こちらはぐっと引き込まれます。格闘系が嫌いな人でも全然関係なく矢吹丈の生き方として楽しめると思います。正直漫画の域を飛び出していると思えるほどいい作品なのでぜひ読んでみてください。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
魂を揺さぶられる作品,
By でんきじごく (Japan) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: あしたのジョー 全12巻セット (講談社漫画文庫) (文庫)
この漫画からは、選手の息づかいが聞こえる。飛び散った血が、床に落ちる音が聞こえる。 鋭いパンチが、空を切ったときの音が聞こえる。 魂と魂のぶつかり合い。 リング上での壮絶なる、全てを賭ける時間。 ボクシングでしか生きられない、男と男の戦い。 矢吹丈の人生が全うされる瞬間。 その全てがこの漫画に凝縮されている。 美しくも、どこか空虚にも思えほどの人生を。 熱い闘志の中に、どこか渇ききったような瞬間が見える。 その描写力。 素晴らしい漫画としか言いようがない。 この漫画を読んで何も思わないのなら、この先どの漫画を読んでも何も思わないと思う。 最高傑作。 とにかく一度読んで欲しい。 男性はもちろん、女性にも。
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5つ星のうち 5.0
ハングリー
ジョー、どこに向かっているんだ。 明日は、わからない だけど、確かにある たとえ、燃え尽きても、... 続きを読む
投稿日: 2008/1/27 投稿者: hiro1186
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