糸杉柾宏「あきそら」6巻。
素晴らしい幕引きだったと思う。
これで終わりで良いと思えた。1巻から悩み考えて迷って、間違えてきた2人のラストシーンは
想像以上に感動したし
想像以上に深い物語だった。ここに来て明かされる真実や、一人の男としての、女としての意思。
余計なお遊びも小細工もなく、真摯な流れに乗ってこの作品は終わる。
その徹底されたテーマの描き方に思わず涙腺すら刺激された程。
この作品を堂々と好きだというのは勇気の要る事ですが、最終巻を読み終えた後に残ったのは
「ここまで読んできて良かった」
「ここまで面白く、読み応えのある作品になるとは」って思いだけでした。
この結末が誰もが望む結末になったのかどうかなんて、私には到底分かりませんが
それでも、やっぱり胸には残るものはいくつもあって。
最早言葉すら要らない気もしますが
きちんと重要なキャラとの決着をつけてくれている辺り、本当に抜かりが無く、描き切ったという印象。
後半の展開は手に汗握る展開ばかりで、過度にドラマチックでもあって。楽しませてもらいました。
この作品は当然偏見もあるし
事実風当たりも強かったと思うけど、漫画としての奥深さは回を重ねる毎に上昇していって
後半は話題を呼んだ過激さだけでなく、それ以外の部分でもきちんと楽しめる作品になっていたと思う。
繊細な部分は繊細に、大胆な部分は大胆に。そのさじ加減が上手い作品でもありました。
何より、キャラの事をしっかりと想って描かれていた節もあって。
個人的な判断では傑作と言って差し支えないと思います。
単なるサービス作品では終わらずに、痛みのある物語だったと思う。この「傷」はきっと残ると思います。
表紙に映ってる二人が幸せでありますように。