日本海に面した寂れた田舎町。
主人公の理科教師は、過去に訪れたその町に赴任する。
彼女は動物の死体を集めて剥製や標本にしていた。
それは<教師>の枠を越えた奇行にも見えた。
彼女の行動、その根底には、一緒に町を訪れた友人の「死」を受け入れられない
気持ちがあった。
1巻でどことなくミステリアスに描かれていた主人公は、2巻になり、その過去と
葛藤が浮き彫りにされる。
同僚や教え子たちとそつなく接しているように見えて、どことなく距離を置いて
いた彼女。
その心の箍が外されたとき、奥に秘められた激情が剥き出しにされる。
過去にとらわれない人はいない。
しかし、誰もがその過去をいずれは受け入れ、新たな世界へと踏み出して行く。
主人公にとっての新たな一歩は、町の人々・そして彼女を受け入れた同僚とともに。
随所に引用されている科学や日本文学のミニ知識が、そちら系の知識欲をもほどよく満たしてくれる。
「大人のための漫画」として、コンパクトにまとまった良作。
おすすめ。