赤い背表紙だった単行本「あかく咲く声」が絶版されて何年たったのでしょうか。
文庫化版を購入し思ったことは
“ああこれでボロボロになるのを気にしなくていい、繰り返し読める!”と言う嬉しさ。
文庫化され変ったことは以下の部分です。
・4分の1スペースが手書きから打ち直しに(内容は当時のもの)
・3巻単行本が2巻の文庫本に収録
・表紙
・単行本「あかく咲く声」に収録されていたデビュー以来の短編のカット
・当時を振り返った現在の作者のあとがきに変更
人として余分な能力「聞いた人を言うままに従わせてしまう声」をもった少年に
恋をした。近づけない人にどうしたら傍にいける?
こんなとまどいを乗り越えて、勇気をもって接していく少女の話です。
警察に協力することでしか、自分の声の存在意義を見出せない…
人を亡くすことに恐れつつも、近づきたい人ができた少年の話です。
悪意や哀しさを感じさせる事件と、それぞれを大切に思う知人。
そして草や花情緒的な背景に縁取られた、辛島君と国府さんのきらめきに、
再び触れられてうれしい単行本出版でした。