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〓2(るーと2)の不思議 (ちくま学芸文庫)
 
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〓2(るーと2)の不思議 (ちくま学芸文庫) [文庫]

足立 恒雄
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

見えてはいるけれどないもの。ないようであるもの。納得しがたいがそう考えざるをえない…。見慣れた直角三角形の斜辺の長さが問題だった!誰もその正確な長さをあらわす数を知らなかった。そしてさらに不可思議に、それを一辺とする正方形の面積は、またきれいな整数であらわせた。万物は数であるとした古代ギリシアのピュタゴラス教団にとって、この事実は深刻な教義の破綻だった。その深淵に彼らは慄いた。深淵はどのように克服されたのか。もっとも原初的な抽象的思考から始まったとされる数学が出会った、いくつもの「不思議」をていねいに切り開き、人間存在の「不思議」へまで至る。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

足立 恒雄
1941年、京都府生まれ。早稲田大学理工学部数学科卒業。同大学教授。理学博士。専攻は代数的数論、数論史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 222ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2007/02)
  • ISBN-10: 4480090444
  • ISBN-13: 978-4480090447
  • 発売日: 2007/02
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.2 x 0.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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形式:文庫
「√2が無理数」の証明は、通常「背理法」で証明していますが、
「直接証明」の方が「解かりやすい」と思う。
(私の講義では、より一般な定理を直接証明(数種類)していますが、
思いつきやすいものを書きます。)
「平方数m^2,n^2の「2に関するベキ指数」は(0も含め)偶数、
一方、2n^2のそれは奇数であるから、2n^2≠m^2である。
つまり、√2≠m/nで√2は有理数ではない。」
または、自然数aの2に関するベキ指数は、
aを素因数分解したとき2のベキとして現れますから、別証:
「m,nを素因数分解して(暗算が苦手な方は書き下して)、
2n^2とm^2を比較(特に2のベキ)すれば、2n^2≠m^2であるから、
√2≠m/nで√2は有理数ではない。」

つまり、
「√2が有理数ではない。」ことは「当たり前のこと」なのです。

背理法においては
背理法の仮定(最終結果の否定で、結果的に偽)の下、
矛盾(その形から完全に偽)まで、
一般には内容が正しくない(意味論的)中間結果が出現します。
内容が正しくない主張は誰も理解や納得できない。
求める最終結果は(背理法の原理で)成立するが、
一行一行の内容を完全には理解(意味論)はできないので、
何故成立するかの説明にはなっていない。

背理法では、
結果が正しいことは(構文論的に)保障されるが、
その一行一行を完全理解する(意味論的に)ことは、
原理的に不可能なのです。
逆に、最終結果に意外感があり、当たり前と思えず、
(「解からないけど、すごい!」と思っていられる人は幸せ?)
「√2が有理数ではない」(当たり前のこと)が「不思議」
な感じをうける。

ピタゴラスの頃には
「数学の研究で最先端の定理」であったろうから背理法でもよいが、
周辺知識(上の例では素因数分解)も整備された現代においても、
当時の証明をそのまま使う現代の数学教育(高校?)はいかがなもの
かと思っています。

この本は、
「「√2の不思議」が「何故現代まで不思議で残っているか」」
という「不思議」を数学史(勉強になりました)を通して
明らかにしてくれています。つまり、
「「√2の不思議」の不思議」として読めば、
星4つの価値があります。
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