高校を卒業して2年後の春先のある日、交通事故で亡くなったクラスメート(ジュリ)の墓参りに仲良し5人が集まる。OLの敦子、高卒後すぐに出産した優子、大学生のみなみ、浪人中の春菜、ホテルのバーで働く友美。
毎年の行事だったのだが、年々参加者が減っていくことや、参加したメンバーの中でも悲しみが薄れていくことに敦子は寂しさと憤りを隠せない。
ジュリの両親の家へ行った後、5人は母校を訪れ、そこで懐かしい桜の木に再会した。
亡くなった後もちょっとずつ生きている人に関わって来たジュリ。
父の手に手を添えて母の肩を抱かせたり、試験問題に悩んでる春菜と一緒に頭をひねったり(でもジュリにもわからないので役に立たないね)、みなみの思い人を隣に座らせたり。
でも優子の娘がむずがったときには、ジュリはどうしたらいいかわからなかった。そりゃそうだ。こんなのは母親じゃなきゃどうしようもできない。
仕事中の友美を元気づけようとした時も、ジュリの出る幕は無かった。そこにはきちんと友美を支える人がいるのだから。
ジュリは最後に敦子のもとを訪れる。敦子に、敦子にだけわかる「しるし」を見せようとした。
それは桜の花びら。夢を思い出すための栞。それが舞っているのを見つけたら敦子はきっとジュリを思い出すだろう。
でもジュリは花びらをそっとポケットにしまった。もうジュリにできることはない。
少しずつ時は流れ、少しずつ人は変わっていく。
変わらないのは亡くなった人だけ。
校庭の懐かしい桜の木の下で、5人はジュリを見送る。ありがとう。さようなら。私たちは大丈夫。
また、会いに来るからね。