ソープランドで働いた女性の自叙伝。平易な文章で1時間ー2時間もあれば読める内容。慄然とさせられたのが「セックスワーク」の依存性。これには心底恐怖を覚えた。
著者は子宮ガンをわずらい、「他人に体を売っていた」著者を受け止めてくれた配偶者と配偶者の親の理解を得ても、時々風俗業界に戻りたいという思いを自らの内部に感じる。のどがひりつくほどの「渇き」を覚え、それが異様に亢進していく様が正直に書かれている。ヘロインなどの非合法ドラッグを思わず連想してしまった。
もうひとつ。セックスワークには「卒業」などというものは実はない、という印象もこの本から受けた。「風俗で働いていたことが知れたら・・・」という不安は人生で何かを決断する場合、強い拘束となる。この「不安」に終わりはない。「墓場まで」である。
進級しても進級しても卒業式が「絶対に」行われない学校に入学するようなものか。「その日」は「絶対に」こない。
風俗で働くのは「これ以外に選択肢は間違いなくない」と「確信」してからのオプション(選択)であるべきだと痛感する本。