1960年代に少年期を過ごした人間には「地球の危機」の魅力は説明不要だろう。なにしろ「あの」シービュー号のオリジナルの映画なのだから。
その後の巨大スーパーメカ・複数キャラクター・セット固定の冒険ものSFドラマの全ての原点はここにある。
ただ原点であることは確かだが、ジャケットの煽り文句にある「頂点」とは、筆者のような長年のファンであっても、いやファンだからこそ、およそ言い難い。シービュー号自体のデザインにしろ、ストーリーにしろ、能天気過ぎる。良くも悪くも60年代・アメリカ製・B級SFの限界内。
けれど1本の映画としてではなく、シービュー号の紹介を兼ねたプロモーション映画として見れば配役もセットも豪華極まりない。
それ故、冒頭17分かけてのシービュー号艦内のお披露目は、筆者は限りない懐かしさを抱いて繰り返し見てしまう。これは、いつか自分もシービュー号の展望室に座って海中を眺めることを夢見た60年代少年への忘れ形見だ。
なお「原潜シービュー号/海底科学作戦」をかすかにでも覚えている方は艦首の8枚窓に違和感を覚えるかもしれないが、あくまでこちらがオリジナルなのだ。4枚窓になったのはTV版第2シリーズ以降である。
一つ気になったのは、ジャケット裏の紹介でシービュー号のつもりらしき潜水艇の写真があるが、あれは「ミクロの決死圏」のプロテウス号だ。監修はしっかりしてほしい。もっとも確かにデザイナーはどちらも同じではあるのだが。