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『洋酒天国』とその時代
 
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『洋酒天国』とその時代 [単行本]

小玉 武
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

開高健、山口瞳……個性的な社員たちが創ったサントリーのPR誌の歴史とエピソードを自ら編集に携わった著者が描き尽くす。 --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

開高健さんのコピー“「人間」らしくやりたいナ”は、我が社の経営の根底に流れる思想でもある。この書は、開高健さん、山口瞳さん等、異才を放った社員たちが創ったPR誌『洋酒天国』を軸に、高度経済成長に突入する直前の熱気に満ち溢れた時代の姿を描いた、極めて興味深い昭和史の1ページとなっている。

登録情報

  • 単行本: 388ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2007/05)
  • ISBN-10: 4480818278
  • ISBN-13: 978-4480818270
  • 発売日: 2007/05
  • 商品の寸法: 18.6 x 13.2 x 3.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
サントリーのPR雑誌編集者・寄稿者を軸に、時代背景と編集四方山話が語られる。結果的として小粋な昭和文壇史の誕生だ。著者は山口瞳に力点を置いているが、やはり経営者の佐治敬三との関係から言っても、開高健にもっと紙数を割いて欲しかった。豊饒な言葉の大地から紡ぎ出される珠玉の数々。後に「食」や「釣り」や「旅」へと誘ってくれた彼の根っ子は、「洋酒天国」から生まれたに違いない。品格のある著者の文章からは、時代の猥雑さや混沌は伺えないが、飲み心地の良いお酒にも似た味わいのある一冊。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 昭和の日本の文化潮流を分類すると大きくは二つある。ひとつは、岩波書店、朝日新聞社、帝大卒業者を中心としたドイツ哲学に基盤を置く左翼インテリ文化、もうひとつは新青年、早川書房、早慶卒業者を中心とした英米の文化に基盤を置く都市インテリ文化。

 昭和31年、経済白書が「もはや戦後ではない」と、日本が戦後の荒廃から立ち上がったことを宣言した年に誕生し、東京オリンピック開催年である昭和39年まで発行されたサントリーの広報誌「洋酒天国」は、明らかに後者の潮流のなかの中心に位置するもののひとつだろう。行動派の作家である開高健、『江分利満氏』シリーズで新しい時代の思考や風俗を描いた山口瞳、植草甚一、柳原良平、山川方夫など、この時代の都市文化を担った新しい知識人たちがこの雑誌で活躍していたのだ。私自身は幼少の時代なのでハッキリした記憶がないが、父や叔父たちがこの雑誌を楽しみにし、大事に保管していたことを思いだす。

 さて、本書であるが、『洋酒天国とその時代』というタイトルのわりには、「その時代」はあまり描かれていない。各章毎に、「洋酒天国」にかかわった人たちをひとりづつ選んで叙述しているのだが、著者が実際にその人たちとかかわった断片的なエピソードが多い。また、同じ話が人物がかわるたびに出てくるので、叙述のダブリも多い。「その時代」がどんな時代で、「洋酒天国」がどう時代のなかにあったかという観点が希薄で、分厚いわりには内容は薄い。期待して読んだのであるが、正直、ガッカリであった。

 サントリーという企業や「洋酒天国」にかかわった人たちにはなつかしい話が書いてある本で意味があるかもしれないが、『洋酒天国とその時代』というタイトルに意味されるようなひとつの時代を描いた本を期待する人にとっては、読む価値は乏しいだろう。
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3 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 餅太郎 トップ1000レビュアー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
開高健、山口瞳、柳原良平などなど、
そうそうたる面々が、机を並べて仕事をしていた
サントリー宣伝部。

いままでも、
自由な雰囲気の会社のなかで、
自在に仕事をしてきた様子は描かれてきたが、
この本は、佐治敬三をはじめとする才能が、
いかに「洋酒天国」というPR誌を作ってきたかが
生き生きと描かれている。

そしてそればかりでなく、その同時代に生きた、
いまもまだ人気のある埴谷雄高や山本周五郎、
サブカルチャーの担い手だった植草甚一などの文化人も。

なんといったらいいのか、
文化的に熟した一つの時代が、
魅力的に描かれた一冊だと思う。
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