これは中国で実際に起きた『氷点週刊』の停刊事件について書かれた本である。
今年一月、中国共産党青年団の機関紙『中国青年報』の付属紙である『氷点週刊』は、
中国の歴史教科書を批判する論文を掲載した。『氷点週刊』は政府の上層部の圧力により停刊に追い込まれてしまった。
この事件は大きな反響を呼んだ。停刊処分を不服とした中国のマスコミ業界、政界、法曹界、知識人、読者に留まらず、
諸外国のマスコミにも及んだのだ。無論、日本のメディアも例外ではなかった。
本書において、著者であり当時『氷点週刊』の編集主幹であった李大同氏は、論文の掲載、停刊、
そして関係者の処分および復刊に至るまでの過程を詳しく書いている。当事者ゆえに複雑な事件を詳細に述べることができたのだろう。
中国は歴史教科書批判などの学術論争及び「言論の自由」といかに向き合っていくのか。
世界中の人々が中国の行く末を見守っている。