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5つ星のうち 3.0
批判的視点をもって,
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レビュー対象商品: 『暗夜行路』を読む―世界文学としての志賀直哉 (単行本)
本書は、副題からも分かるように、外国人評論家の「暗夜行路」批評が含まれている。比較文学を専門とする論者もおり、外国人作家と志賀直哉の比較も検討されているが、かなり強引な関連づけを行っている印象を受けるのは否めない。「暗夜行路」を論じる際に、常に、フェミニズム、ジェンダー論、「母親喪失」概念がついてまわり、それを論じているのも目新しいことではないであろう。個人的には、一種のカルチュラルスタディーズ的観点から論じた西原大輔氏の「志賀直哉と植民地」の章が興味深く読めた(ただし、皮肉にも「暗夜行路」についてではなくて、短編「網走まで」の網走が雑誌掲載当時どのような土地として読者に読み解かれたかということの方がおもしろかったのだが)。総体的に見て、かなりの力作であることは認めるが、同時に疑問点も多々あり、これらの論文を鵜呑みにするのではなく、むしろ批判的な姿勢で読むことが我々に与えられた課題なのかもしれない。
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