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同趣旨の本は講談社の新書などで出ているが、それよりも
内容的には調査を深めた印象。
この本が真実なら、真の立役者は立役者たる位置
(連合艦隊参謀や司令長官)にいなかったため、
自分たちの成したことを隠し、東郷と秋山真之を偶像にして
自分たちは隠れたことになってくる。
そして、真之や東郷の偶像化が、結局は約40年後の海軍の
崩壊につながるのだ。
これが事実なら、真之はいいように偶像化された不憫な人物に
思える。
自分としては「坂の上の雲」の真之の姿を真実にしておきたいが、
それとは別に、多角的に歴史を知る上でこのような著作も
一読の価値はある。
日露戦争、海軍勝利の立役者が秋山真之でなかったとするなら、
その後の日本海軍が秋山真之を「神聖視」した歴史は
どのような意味付けになっていくのか?
善悪両面で名高い「海戦要務令」だって秋山真之の影響が
大きいし、太平洋戦争前に立案されていた「漸減作戦構想」だって
日本海海戦の焼き直しであったはず。
東郷元帥は昭和海軍に対して決して良い影響を与えていないという。
秋山真之の「神聖視」がこの本に書いてある歴史を背景に
しているなら、つくづく「日本海海戦」は後の歴史に
良い影響を与えなかった事件だったということか?
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