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『国家とはなにか』
 
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『国家とはなにか』 [単行本]

萱野 稔人
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

大型新人による書き下ろし

いま、「国家とはなにか」と改めて問われても、何を問われているのか分からないほど、私たちは国家というものを身近なものと感じ切ってしまっています。本書は、この身近と思っている国家は、基本的には「暴力に関わる一つの運動態である」という、あまり身近と思いたくない概念規定から論を始めています。
近年、グローバリゼイションと同時にナショナリズムやレイシズムへの関心も高まってきて、その意味では国家にかんする議論は広く行われていますが、本書は先の基本的概念から初めて、昨今の「国民国家論」に至る、現代思想の主要なテーマ系にも十分配慮した、新鋭によるい書き下ろしです。

内容(「BOOK」データベースより)

国家が存在し、活動する固有の原理とはなにか。既成の国家観を根底から覆し、歴史を貫くパースペクティヴを開示する、暴力の歴史の哲学。

登録情報

  • 単行本: 283ページ
  • 出版社: 以文社 (2005/6/17)
  • ISBN-10: 4753102424
  • ISBN-13: 978-4753102426
  • 発売日: 2005/6/17
  • 商品の寸法: 19 x 13.8 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本|Amazonが確認した購入
いまどき、このような問いをたてて考える人も珍しいのではないかと思う。柄谷行人も書評でそんな風に率直な感想を述べている。

著者は、暴力の行使という概念から国家を規定しようと試み、その考察のスタートはウェーバーによる国家の定義である。それによれば、

<国家とは、ある一定の領域の内部で正当な物理的暴力行為の独占を(実効的に)要求できる人間共同体である>

とされる。

また、著者はこうも述べている。

<現在あるようなかたちでの国家は、暴力が集団的に行使されるあり方が近代において変化したことによって成立した。つまり、暴力の実践のほうが国家の存在に先立つ。国家の存在は、暴力が行使される特殊なあり方の上に立脚している。>

このような考え方に基づき、暴力が組織化され国家が形成されてきた過程、暴力が「民主化」され国民国家が形成されてきた過程、等について論じていく。このあたりの議論は説得力があっておもしろい。

国家がどのようにあるべきか、という感情的な議論が、タカ・ハト・右・左から錯綜する中で、冷静に国家とはそもそも何なのかということを考えるのは悪くないことだと思う。著者(1970年生まれ)とは比較的歳が近いせいもあるかもしれないけど、クールで分析的な立ち位置に好感が持てた。
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25 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
本書は、近現代の「国民国家」がどのような原理によって、またどのような過程を経て成立しているかを主としてホッブス、スピノザ、ウェーバー、ドゥルーズ=ガタリらの論に倣いながら、解明しようとしている。「国家」とはなにかということについてのウェーバー流の定義から始まり、「暴力」「権力」「秩序」「支配」「富」「領土」「主権」といった概念と「国家」との関係を、異論を挟むことの難しいクリアな論法で精密に描くことに成功している。
本書の論旨に従えば「国家」とは住民の合意に基づく安全保障の共同体と見做すことはできない。そうではなくて、「国家」とは本質的には強力な暴力組織のことである。「国家」は「住民」を「保護するゆえに(しばしば)拘束する」のではなく、むしろ「拘束するゆえに(しばしば)保護する」。「国家」の存在意義は住民のセキュリティの確保ではなく自ら(国家の支配者)のセキュリティ・存続であることが、本文の論旨を追えば明確に理解できるはずである。
本書後段では、封建国家の暴力から近代国家の暴力へと至る歴史的なメカニズムを説明している。「国家」の歴史とは、畢竟、支配者が暴力を使って富を獲得する歴史である。結びの第7章「国家と資本主義」では、グローバル化の進展が続く資本主義と国家の関係について述べている。資本主義の深化は国家の「暴力を行使し富を獲得する」本質に抵触することはないため、見かけ上「ボーダレス」になったとしても、国家の漸減・消滅などということはありえず、むしろ「国家」は暴力的な本質を今後あらわにしていくことを予言する。
本書は日本語で記述された「国家論」のなかでは一級のテキストである。セクトに関係なく今後の人間社会を考察するうえで参考になるところ大である。
私は著者の今後の研究の成果にも大きく期待する。
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48 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
国家とは、「暴力による支配」の結果生まれたのであって、国家があってしかる後に暴力が必要とされたのではないというのが著者の主張である。

正当と合法、あるいは正当と正統等々の語義の確定から、様々な先行する国歌論を捌いていく様は見事である。決して、単純な説明ではないし、注意深く読む必要はある。また、『リヴァイアサン』やフーコー、ハンナ・アレント,カール・シュミットらが縦横に引用されている。しかし、著者の論理を辿ることは決して難しくはない。最新刊の『カネと暴力の系譜学』を先に読んでいたからかもしれないが、これだけリーダブルな国歌論も珍しいのではないか。とはいえ、決して水準が低い入門書という訳ではない。

『カネと暴力…』の方はおそらく中学生でも理解できる好著だ。これとて、内容は高度!

無理なく抽象的な思考を促すと言えばよいか。文体はどこか数学的とも言えるのでは?

こういう書物を読むことは、結構人生を変える経験になる気がする。

中学高校の教科書、大学の一般教養でのみならず、多くの社会人、ことに団塊世代には是非とも繙いてもらいたい1冊だ。源泉徴収で知らぬ間に徴税され、年末調整で喜んだりしている賃金労働者(評者もだ!)は多分目を開かされるだろう。

この著者の美点は読みやすさを心がけているというところではないか。主語ー述語の関係が明確で、論理が一貫している。煙にまくというようなところが微塵もない。社会科学=哲学の面白さを若年者や労働者にも啓蒙できる希有な人材とみた!!!

経済学にはこういう人はいない。

この本を読んでいると自分の頭が良くなってきたとさえ思わせる。うん、確かにこの本を読んでいるときは頭がよいのかもしれない。
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異色の哲学者
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投稿日: 3か月前 投稿者: 金沢千恵
前半は切れ味鋭く面白いが、後半はフーコーとドゥルーズ=ガタリの引用ばかり・・
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「国民的」思考回路からの脱出
本書は国家を「正当な物理的暴力行使の独占を実効的に要求する」存在と定義するウェーバーの引用から始まり、国家を「想像の共同体」とする国家=フィクション論とグローバリ... 続きを読む
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新しい知見がなにもない…
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現在どう考えているのか、をまったく知らないひとたちにとっては、... 続きを読む
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投稿日: 2005/8/27 投稿者: ソコツ
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