書店で偶然見かけて買い、一気に読んでしまいましたが、コナンに詳しくない人の復習用か、ファンのコレクション用でしょうか。
各キャラの紹介やおおまかなストーリーなどは、まあ以前に出版された「コナンドリル」の最新版ってとこですかね。あっちのほうが詳しかったけど。
一つツッコンでおきたいのが、55巻の新一対黒羽盗一の話で、「優作がキッドに頼んで暗号を作ってもらった」という説明。著者がこの話をちゃんと読んでいなかったのか、あれはまったくの間違いです。盗一は最初から優作へ向けた暗号としてあれを作り、幼い新一には解けないと見越して、回りくどく新一を経由して渡そうとしたというだけの話です。誤解する人がいないとも限らないので一応訂正します。
あと、最終章の組織に関する考察は、まえがきでは「独自の推論も語る」と言っているものの、ネットで拾える推測以上のものはありません。というか、作中で肯定的な根拠がまったくない博士黒幕説を「少なくとも50%近い」と最有力に挙げている所をみると、作中での描写よりも、著者の個人的な「ミステリーならかくあるべき」像を優先しているようです。例として24巻のエピソードを説明していますが、それ以外のシーンの整合性がとれない事に気づいていないのか、あえて無視したのか。ちなみに最後の歩美説は、まったくの妄想なのでこっちが無視しました。
あとは誤字が少々気になりましたが、まあとりあえず、ファンの読み物としては合格レベルです。もうちょっと安いとよかったけど。