この写真集の醍醐味は、八重山諸島の自然の神秘と空気感が見事に表現されていること。
最初の写真は、中谷美紀の和服のような洋服から見える白いうなじを斜め後ろから撮っている。
ページをめくると、ジャングルみたいなマングローブ林の川面に差す朝日の見開き写真(自然のみ)。
ページをめくるごとに、これがタレント写真集なのではなく、
南の豊かな自然の中に立つ女性を撮影したものなのだということが分ってくる。
中谷美紀も、島の自然の心地よさに身を任せている。瀧の飛まつ、植物の葉の濃い緑。
透き通った海の中に、真っ赤なワンピースで潜る中谷美紀は、水の中で瞳を開けている。
その服のまま砂浜に打ち上げられた彼女を不思議な月の光が包む。
太陽は沈んで、あたりはほとんど夜。月の光だけの明るさ。
海面に落ちた月の光は、遠く水平線まで一直線につながる。夜の中で輝く月の道。
彼女はその前に立ち、何かを想う。最後の写真は、中天で輝く月と月の道だけ。
八重山諸島を巡るロードムービーのような写真集。中谷美紀ファン以外でも楽しめる内容。