本書が提示している「速読」のポイントは、拾い読み・飛ばし読みなどではなくて、1字1字を高速で読むこと、です。
つまり、フィジカルに目を高速で動かすことで、本を早く読めますよ、ということです。
さらに、脳を活性化させることで高速に情報を処理できますよ、とも書いてありました。
前半部分(目を高速で動かすこと)は、’賛成’ですね。
聞き言葉は、文字を読むよりもスピードは速いです。にも関わらず、人間は聞き言葉の内容を理解できてしまう。それはつまり、最低限聞き言葉のスピードまでは、人間は無理なく情報を処理できるということです。
ですから、あとは本を読むときの目の物理的な速さ。これをトレーニングして、速く動かせば本は速く読めますよ、と。これは納得ですね。
後半部分(脳を活性化させること)は、’判断保留’ですね。
脳の働きに関しては、よくわかりません。筆者の主張は正しいかもしれないし、全くのデタラメかもしれない。
なぜ、こんなことを言うかというと、本書にしばしば出てくる’体験談’のせいですね。
「私は先生の教えで速読ができるようになり、人生が変わりました」的なエピソードがけっこう出てきます。
この感じ、どうしても’うさんくささ’をぬぐえない。
なんか、そういう’うさんくささ’のせいで、逆に信憑性を落としているような気がします。
それと読者に、筆者の主催する’速読トレーニング講座’を受けるように誘導していて、どうも身構えてしまいます。
結局、この本はその宣伝なのか、と思いました。
結論としては、’悪くはないんだけど他の速読方法も検討したくなる一冊’です。