3年前に原著で読み感動し、最近、翻訳で読み直しましたが、やはり感動したので、皆さんにも是非読んで欲しいと思い、レビューを書く事にしました。
この本の最大の売りは、我々が日々漠然と観じている不安感、焦燥感を明確に説明し、その対処法を示している事にあります。我々が不安を感じるのは、情報化、グローバル化の結果、社会の変化が早くなり、答えが見えない、置いて行かれるのではないかという不安感を感じているからです。
本書は、この状況を知識のストック、フローという概念で明確に整理していて、これからは知識のフローの中に身を置く必要があると論じています。次にコアとエッジという概念を使って、現在は、世の中のメインストリームから離れた場所(エッジ)で新しい知識が生み出されているという事を指摘しています。大量生産・大量消費型のモデル(プッシュ型の社会モデル)がすでに時代遅れになってしまっていて、違う形のモデルが必要であると論じています。
そして、今後のビジネスで成功するためには、必要な時期に必要な人やリソースを引き寄せる能力(プルの能力)が必要だと説いています。コアとエッジという概念が少し判りにくいかもしれないですが、変化している時代には、かなり強引に本書を要約すると、変化の最前線にいる事が大事であるという事です。変化の最前線に居れば、助けてくれる人もいるし、情報も手に入る、そして何より、横のつながり、学び合いのコミュニティが成功の秘訣になるのです。
ちょっと分かりにくいかもしれないですが、歴史に例えを求めると分かりやすいかと思います。江戸末期、明治維新を主導したのは、松下村塾で学んだ憂国の志士であり、彼らこそがエッジにあって、知識のフローに身を置いていた人達だと言えると思います。
今の時代に、漠然とした不安を感じている人、今後、自分のキャリアをどうしたらいいか、悩んでいる人には是非読んで欲しい一冊です。また、今の閉塞した雰囲気の日本をなんとかしたい、そのきっかけをつかみたいという人にも是非読んで欲しいです。僕も、相当本を読む方ですが、この本は、過去5年間で読んだ本の中で、最高の本です。