人生50歳を迎えると、会社生活を残り数年にして、これからどの様に生きて行くべきか自然と悩む時期を迎えます。その様な時に、人生の先輩は、この時期に何を感じ、どの様に過ごして来たのかを知ることは、とても有意義なことだろうと思います。本著作は、読者のその様なニーズに向き合い、多くの示唆を与えてくれる一冊です。内容に無理なことは無く、理解し易いもので、多くの点で合意しやすいものです。
但し、無理の無い内容だけに、突き出たアドバイスがあるかと言うと、そうでは無く、既に自ら一般に習得している情報が大半なので、改めて自分の考えを確認したいという方には良書だろうと思います。
蟻の社会ではエサ集めの上手い優秀な蟻だけの集団よりも、エサ集めの下手な蟻が混在している集団の方が、エサを多く集めるそうです。優秀な蟻は仲間のつけた目印を忠実に追うので効率良くエサを集めるが、優秀でない蟻は目印を追うのが下手で、あたりをうろうろするので、結果的に新しいエサを発見するチャンスが増えるのだそうです。
人生の指南書として本著作の様な良書だけでなく、優秀でない蟻の様に、あたりをうろうろし、多くの他の著作にも接し、定年後の人生を自ら考えることが大切なのでは、と思います。