松平定信が出てくる「風が吹けば桶屋が儲かる」の起源の話は面白い。「宝くじはTKさんがよく当たる」や「同姓が結婚する確率」は、なるほどという感じだ。
分散や標準偏差や偏差値なども、数式でなく、とにかく文章で説明しようとしているところがこの本の特色だろう。だから言いかえると確率統計の本なのに式や図がほとんどなく、文字ばかりが目立つのがむしろ難点ともいえる。だが、確率の基礎から統計の仮説検定のかなり高度な内容まで幅広く説明していて、エピソード的なお話も多い。数学嫌いでもエピソードだけを飛ばして読んでいくと最後まで楽しめる。
本格的な専門書を勉強する前に、確率統計の概略をつかむのによい本だと思う。