総括すると渡辺氏のサヨク回帰です。首相の靖国神社参拝反対、無宗教追悼施
設推進論、中国の内政干渉を助長するような発言などなど。数々の発言が朝日新聞
と同じ土俵にあるとともに、発表された雑誌が論座であることには大変驚きました。
恐らく最も驚いているのは読売の首脳陣ではないでしょうか。例えるなら、トヨタの社
長が日産の新車発表会に同席し、自社のクルマを否定して日産車を賞賛するような
ものです。現職の新聞社のトップとしては禁じ手ではないかと思います。
渡辺氏は東大時代、学生運動に傾倒するとともにマルクス主義に傾倒したとのこ
と。就職で朝日新聞を受験するものの落ちてしまいため、読売を受け入社することに
なったそうです。本書を通して、渡辺氏は、読売で出世街道を驀進しつつも、朝日へ
の憧れを捨てきれていなかったことが垣間見られます。
これで読売新聞は、保守の看板を降ろし、サヨクではないにしても中道へ大きく
舵を切ったのでしょうか。今後の動向を注目したいと思います。