著者が「新聞記者」として15年前に刊行した『ロサンゼルス』という新書は、☆5つに該当する「素晴らしいルポ」でした。
しかし、本書は全くの期待はずれです。 特に、第四章の「復活を遂げる日本の地方都市」の表現には、騙された。
「復活を遂げる日本の地方都市」事例のうち私は、福井市には何度も行っているが、お世辞にも「復活を遂げる」とは言えない。
こういうウソを著者も認めていて、161頁には「まち中では、若者の姿を見かけない」等と福井の衰退ぶりを並べている。
また、本書の考察は非常に浅い。現場での考察は「まち中では、若者の姿を見かけない」と
誰にでも見える表層レベルにとどまり、残りの考察は「計画書や統計を机上で、やはり表面的に整理しただけ」だ。
こういう駄本は、他にもあるが、本書への私の期待値は非常に高かっただけに、裏切られた&騙された感が強い。
皆さん、時間があれば、この著者の『ロサンゼルス』という新書を読んでください。
同じ著者とは思えない「鋭い現場取材に基づく英知な考察」に唸り、
本書の「手抜き具合の酷さ」が解るはずです。