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「都市再生」を問う―建築無制限時代の到来 (岩波新書)
 
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「都市再生」を問う―建築無制限時代の到来 (岩波新書) [新書]

五十嵐 敬喜 , 小川 明雄
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

オフィス・ビルやマンションの建設ラッシュがつづく大都市.その背後では,巨大建築を可能にするシステムづくりが進行していた.それを推進する政府や財界の思惑は何か.「都市再生」の動きは,市民の生活に何をもたらすのか.荒廃する都市生活の実状を各地で取材しながら,「新しい公共事業」の実相に迫る.

内容(「BOOK」データベースより)

オフィス・ビルやマンションの建設ラッシュがつづく大都市。その背後では、都市計画の思想を御破算にし、超高層建築を可能にするシステムづくりが進行していた。それを推進する政府や財界の思惑は何か。「都市再生」の動きは、市民の生活に何をもたらすのか。荒廃する都市生活の実状を取材しながら、「新しい公共事業」の実相に迫る。

登録情報

  • 新書: 242ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2003/4/18)
  • ISBN-10: 4004308321
  • ISBN-13: 978-4004308324
  • 発売日: 2003/4/18
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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By a-saito
形式:新書
 失われた10年を取り戻し、政府投資を悪平等ではなしに都市に集中させようという、「都市再生」。すでに顕在化している2003年問題。相次ぐマンション訴訟。地方自治の疲弊。それを結ぶ一本の糸が政財官の癒着構造。そこには、美しい街を作り、心健やかに住みたいという市民の願いは全く顧みられることなく、真に再生のために必要な成熟時代にふさわしいグランドデザインもなく、容積率という含み益に群がるハゲタカ企業と経済という名の悪魔に盲目的に従う官僚・政治家がいるのみ。そして、未だ海外の観光客に好かれない東京、そして日本の地方都市。そんなことに関心のある人は読むと一度「ぐたり」と落ち込むかもしれない。でも現実を直視して足元から考え直さなければ、何も変わらないのだと思い起こさせてくれる一筋の光も紹介されている。
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21 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:新書
日本の都市計画の状況、背景、問題点はよく分かるが、その問題をほぼ政府や財界の責任に帰してしまうかのような主張は、やや一面的であろう。仮に百歩譲って筆者らの指摘する通りであるとしても、では「今のような都市のあり方でいいのか?」という疑念は拭いきれない。筆者らはあるべき姿を市民に委ねるべきであるとするが、果たしてそれで問題は解決されるのか?そもそも市民なるものは決して一枚岩ではなく、利害を相互に異にしているのが現状であろう。筆者らのいう市民は、あくまで「現在都市に旧来から居を構えていてその生活を変えたくない人々」と限定されるべきではないか。

こうした問題点の当然の帰結として、本書では、以上のような一部の市民の既得権擁護かと見まごうような主張が随所で展開される。「土地の所有には義務」が伴うのであれば、美しい街並みを保持する義務と同時に、多くの人間が生活しやすい環境作りに協力する義務が生じるはずであろう。

街並みの美しさ以前に、老人、子供、妊婦がまともに歩けない異様に狭く入り組んだ道路、慢性的な交通渋滞、遠距離通勤を余儀なくされている勤労者世代などなど、とても先進国とは思えない日本の現状がある。また、欧州の街並みの美しさは市民の生活の利便性を犠牲にして成り立っている面が多分にあり、市民の中にも不満があることも忘れられるべきではない。いずれにせよ、以上のような日本の現状を改善する上では、ある程度経済原理に則った大規模開発は不可避ではないのか?

都市の再開発は、ともすれば経済至上主義、開発至上主義とのレッテルを貼られかねないが、同時に多くの市民に生活上の快適さや利便性を提供するものであることも考慮すべき必要があろう。こうした点をふまえた上での様々な利害関係者間の合意形成メカニズムと現実的な都市計画の提示を、今後の筆者らの著作に是非期待したい。

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11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
都市の再開発をめぐる様々な事象、そしてその背景にある動きは理解できる。

しかしながら、現状の動きを問題と捉え、その解決を提言する書としては、もう一歩、根底に近づく踏み込みが必要ではなかろうか?

再開発される当該地区住民の方でも、その再開発に賛成(勿論不満な部分はあれどもそれを譲って賛成)した方は少数派ではなかろうし、またその再開発後の住宅/商業物件から恩恵を受けている人々も少なくないはずである。
(でないと、当該再開発が成立するわけはない、と考えます。)

とすると、解くべき課題は「よりよき再開発を行うにはどうすればよいか?」ということであり、そこでは、「住民間の対立」「再開発によって恩恵を受けるであろう周辺住民/新住民」の存在も真正面から捉え、よりよい再開発のためにどのように意見を汲みいれ合意につなげていくか、というスキームの提示が必要なのではないか? また、筆者が指摘する「政府」「財界」の行動に関する問題点も、そのスキームの中で抑制できるような提言が欲しい。

財力も発言力も比較的豊かな”市民”ばかりで構成されるコミュニティならともかく、少なからぬ再開発のコミュニティは、「自らの反利益であること」に対して行動するための時間も財力も決して十分とはいえない人々が過半であるのではないか? 筆者の意図を自分なりに汲んであえて記すならば、そういったことを踏まえた「有効、有意義かつ実現可能なスキーム」の提言が欲しい。

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