ほかの著書と同様、今回も構成や内容がじつに詳細に吟味されており、文章において「八割の重要性をもつ」というメッセージの探し方・磨き方から、文章の「骨組み」の作り方、比喩や引用・具体例などの「筋肉増強」法、わかりにくさを排し、読み手の心理に配慮するための「化粧」の仕方までが、じつに上手にまとめられている。とくに、反対概念や対立概念を示すことによって元の概念の性格を明らかにする、といった工夫や、1文1意主義(著者は1パラグラフ1意主義を説く)、「ドラマチックに始め、印象深く終えよ」といった教訓などは、文章を書く際に常に意識しておきたいところだ。テクニック面においても、抽象的な概念を伝えるために名前をつける、さまざまな事象を人の身体や自動車などにたとえる、引用句辞典を使って巧みな引用をする、といった豊富な内容が盛り込まれている。
最終章で述べられている心構えや具体的な作業法については、著者の趣味が反映されていることもあり、読者によって是非が分かれるだろうが、全体としては文章作成のツボをうまく押さえており、参考になる。メッセージの新鮮さから論理構成、修辞、文章の推敲法まで、じつにさまざまな視点に配慮した1冊である。(土井英司)
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このような本を見る際に大切なこととして「一回目を通して分かった気になっただけでは何も変わらない。」ということではないでしょうか?
文章を書くのは一種の癖ですから目から鱗のような技法を学んだところですぐには身につきません。
この本を「自分の参考書」とした時に本書を再び読み直し、再確認することが容易であるかという点も重要でしょう。
本書はさすが文章上達マニュアルを謳うだけあり、「まとめ」を設けるなど見やすいように工夫されています。手元に一冊あると便利なはずです。
著者のこの本に対する文の気配りに目を向けても面白い、お勧めの一冊です。
しかし、本書を読んでから、学生の発表指導をするとき、何よりもまずメッセージが大切であるという本書のメッセージを学生たちに教えると、卒業発表の質が目に見えて向上し、素晴らしいものになった。
ここに、本書のすごさがある。著者のどの本も大体同じだが、読んだだけでは内容の質が評価できないことが多い。実際に試してみることで、成果の違いを目の当たりにするのである。
後半は瑣末な感じがしたけれど、その瑣末な部分を重要視している文章読本が多い中、それを後ろに回し、メッセージの大切さを冒頭に持ってきて強調した点は、本書の革命的な部分である。私はその切り口に驚いたし、それを授業に生かして、その結果にまた驚いた。本書は「超」の名にふさわしい、優れた文章指南である。
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