ほかの著書と同様、今回も構成や内容がじつに詳細に吟味されており、文章において「八割の重要性をもつ」というメッセージの探し方・磨き方から、文章の「骨組み」の作り方、比喩や引用・具体例などの「筋肉増強」法、わかりにくさを排し、読み手の心理に配慮するための「化粧」の仕方までが、じつに上手にまとめられている。とくに、反対概念や対立概念を示すことによって元の概念の性格を明らかにする、といった工夫や、1文1意主義(著者は1パラグラフ1意主義を説く)、「ドラマチックに始め、印象深く終えよ」といった教訓などは、文章を書く際に常に意識しておきたいところだ。テクニック面においても、抽象的な概念を伝えるために名前をつける、さまざまな事象を人の身体や自動車などにたとえる、引用句辞典を使って巧みな引用をする、といった豊富な内容が盛り込まれている。
最終章で述べられている心構えや具体的な作業法については、著者の趣味が反映されていることもあり、読者によって是非が分かれるだろうが、全体としては文章作成のツボをうまく押さえており、参考になる。メッセージの新鮮さから論理構成、修辞、文章の推敲法まで、じつにさまざまな視点に配慮した1冊である。(土井英司)
登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
19 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
文の参考書に,
By
レビュー対象商品: 「超」文章法 (中公新書) (新書)
「文章上達」についてのテクニックを「文章」をもって書き表すということだけでも面白そうだったので手に取ってみました。このような本を見る際に大切なこととして「一回目を通して分かった気になっただけでは何も変わらない。」ということではないでしょうか? 本書はさすが文章上達マニュアルを謳うだけあり、「まとめ」を設けるなど見やすいように工夫されています。手元に一冊あると便利なはずです。 著者のこの本に対する文の気配りに目を向けても面白い、お勧めの一冊です。
32 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
作文にいちばん大事な点を教えてくれる,
By
レビュー対象商品: 「超」文章法 (中公新書) (新書)
大学付属の日本語クラスで、卒業発表の指導をしてきたが、発表者の与えるインパクトはそこそこで、結局何が言いたいのかよく分からないと不評を買う学生も、時々いた。しかし、本書を読んでから、学生の発表指導をするとき、何よりもまずメッセージが大切であるという本書のメッセージを学生たちに教えると、卒業発表の質が目に見えて向上し、素晴らしいものになった。 ここに、本書のすごさがある。著者のどの本も大体同じだが、読んだだけでは内容の質が評価できないことが多い。実際に試してみることで、成果の違いを目の当たりにするのである。 後半は瑣末な感じがしたけれど、その瑣末な部分を重要視している文章読本が多い中、それを後ろに回し、メッセージの大切さを冒頭に持ってきて強調した点は、本書の革命的な部分である。私はその切り口に驚いたし、それを授業に生かして、その結果にまた驚いた。本書は「超」の名にふさわしい、優れた文章指南である。
23 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
どうやって書くか?,
By
レビュー対象商品: 「超」文章法 (中公新書) (新書)
ホームページやブログを作った人なら解るとおもうけど、何かを表現する時に大切なのは「どうやって伝えるか」よりも「何を伝えるか」だと思う。 「はじめにメッセージありき」みたいなもので、それが固まっているなら、 具体的なスキルやテクニックは、案外すんなり身についてしまうものだ。 この本では「何を伝えるか」の部分がある程度固まっている人が読むと目から鱗というか「これは凄い!」となると思う。 書きたいことはあるんだけど「どうやって書くか?」で悩んでいる人なら、ぜひとも読んで欲しい。 もちろん「何を伝えるか」がハッキリとしていない人が読むことで 「これが書きたかったんだ!」となるかもしれない。 「超・整理法」「超・勉強法」の著者だ、信じて損をすることは無いと思う。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|