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「赤報隊」の正体―朝日新聞阪神支局襲撃事件 (新潮文庫)
 
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「赤報隊」の正体―朝日新聞阪神支局襲撃事件 (新潮文庫) [文庫]

一橋 文哉
5つ星のうち 2.7  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)

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 「朝日新聞阪神支局襲撃事件」は、真犯人がわからないまま時効が成立した。1987年5月3日、支局(西宮市)の2階編集室にいた小尻知博、犬飼兵衛の両記者が、音もなく入ってきた目出し帽の男に散弾銃で撃たれ、小尻記者は死亡、犬飼記者は全治3か月の重傷を負った事件である。3日後、「赤報隊」を名乗る組織が犯行声明を出した。

   この中で犯人グループは朝日新聞東京本社銃撃(同年1月)も自分たちの犯行であることを明らかにしたが、その後さらに、中曽根・竹下両元首相への脅迫状送りつけ、江副リクルート元会長宅への発砲など、同組織が犯行を名乗る事件が連続した。警察庁は一連の犯行を「116号事件」として広域指定したが、事件発生から15年たっても実行犯を特定できず、2002年の5月をもって時効が成立したのである。

   しかし、著者はこの結果に納得しない。116号事件を思想犯罪とした捜査本部の見込み違いが捜査を迷走させたとみる著者は、80年代の経済犯罪の裏でうごめいた人物たちに肉迫していく。すでに「3億円事件」と「グリコ・森永事件」の調査取材に実績をもつジャーナリスト?の気迫がすごい。

   事件記者というより、心根の優しい「街ダネ」記者の小尻が、なぜ殺されなければならなかったのか。「赤報隊」が「日本の伝統文化を否定してきた」朝日新聞に「天誅」を下すために、たまたま居合わせた小尻を射殺したのか。著者はこの疑問を解くために、小尻記者の取材活動の跡を執拗に追い、ついに同記者がそれとは知らずにつかんだ重大な事実と実行犯「真田」に行き着く。

 「真田」が私淑する「闇の実力者」に仕掛けるインタビュー。「真田」から無言の自白を引き出す一気呵成の質問攻め。命を賭した著者の意気込みに背筋が寒くなる。しかし、あと1回会いたかった「真田」は“急病”で死ぬ。かくて116事件は犯人が上がらないまま終わった。

 「もっと、彼から、話を聞き出しておくべきだった…」
   2002年2月中旬、大阪府郊外の山中にある「真田」の墓の前で、著者は悔恨の情に言葉を失っている。これがプロローグである。そからの展開は、小尻記者がつかんだ「とてつもない真実」が明らかにされるまで、息つく暇もない。(伊藤延司) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

昭和62年5月3日、2発の散弾が新聞記者の命を奪った。未解決のまま時効を迎えた朝日新聞阪神支局襲撃事件=116号事件。「赤報隊」と名乗る犯人の正体とは?大物右翼、えせ同和、暴力団等、広範囲にして深層に及ぶ取材から、次々に明らかとなる事件と闇社会の接点。そして「実行犯」への追及と「黒幕」への肉迫。闇に隠された真相を浮かび上がらせる驚愕のノンフィクション。

登録情報

  • 文庫: 291ページ
  • 出版社: 新潮社 (2005/04)
  • ISBN-10: 4101426260
  • ISBN-13: 978-4101426266
  • 発売日: 2005/04
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 2.7  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
題名は? 2006/11/14
形式:単行本
この事件の背後関係について,著者は関西特有ともいうべき団体の存在など,さまざまな情報を提示しているが,「真相」の解明には至らない。特に終盤になると,あれもこれもといわんばかりに,唐突に無関係とも思えるような情報の羅列が出現して読者を戸惑わせる。ノンフィクションならば,匿名の情報源ばかりでなく,ある程度は具体的事実を提示していただくべきだと思うので評価は厳しい。なお,朝日新聞社がこの事件の捜査に関し警察に協力的でないと書くならば,その見解ぐらいは同社にコメントを取るべきであろう。
このレビューは参考になりましたか?
16 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
SO WHAT? 2002/4/26
By itv
形式:単行本
 同一著者による他の著作へのカスタマー諸氏のレビューにより彼(彼ら?)の著作の特質はもはや論じ尽くされたといっていいだろう。本書もその期待にたがわぬ一橋節が余すところなく展開されている。

 関西の闇社会、スキャンダルに名を連ねる元首相、エトセトラエトセトラ。胡散臭い状況証拠は積み重ねられる。取材の過程、幾度となく真相を知る?者から恫喝があったという。毎回毎回、難事件の真相に深く、果敢に切り込む、著者の無事を祈らずにはいられない。
 駅のキヨスクで買って旅先の車内にて読むのに最適。

 
 
 

このレビューは参考になりましたか?
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 「グリコ森永事件」「三億円事件」については、レビューを書きました。

 著者の本は、いずれも単行本の段階で買っているのですが、「今度こそ」と思いながら、「なあんだ」で終わるという繰り返しですね。

 緻密な調査や、資料の発掘には敬意を表しますが、結局、そうした努力をしましたという自己顕示に終わっているのがこの作者の作品の特徴ではないでしょうか?

 最後まで読んで、結局、「真相」として納得し得る結論は示しきれない。どの本でも同じパターンの繰り返しですね。

 文庫本の発売まで待てばよかった。いや、そもそも読んだことが良かったのか?

 せっかくの才能を、中途半端に発揮するのでなく、しょうがいかけて「これぞ真犯人」と名誉毀損を覚悟で名指しできるくらいの「真相」を示してほしいものです。

 今回もはずれ
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