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43 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
[事業者]視点から広告閉塞を痛打する労作,
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レビュー対象商品: 「買う気」の法則 広告崩壊時代のマーケティング戦略 (アスキー新書) (新書)
2009年7月、ある広告代理店トップは社員に「私たちは覚悟を決める必要がある」と訴えた。彼らは依然として広告「凋落」・「停滞」・「崩壊」への“暫定解”すらみつけられずにいるのか。 私には広告が死滅して絶えることなど考えられない。 ただ、分相応域を超えた広告バブルは当然に是正されていくだろう。 分相応への鍵は広告をめぐる需給であり対効果比である。 言い換えれば、消費というビジネス・シーンで広告は本来形へと是正されていくのである。 考えてみれば実に自然ななりゆきではある。 が、広告バブルへの郷愁にほだされた輩はまだその現実を受容しきれない。 広告業界を主語とした往年の輝きを断念できず、分不相応な夢想に悶え身を焼くばかりである。 これに対し山本直人氏はもうひとつの主語、[事業者]へとわれわれを誘う。 この視点を手にした瞬間、広告をここまで貶めたノイジーな虚飾は一掃され、 芸術とも擬せられた怪しいクリエイティヴはその終末を宣告される。 広告にはさらにもうひとつの主語がある。 いうまでもなく、いまや広告をなかなか通用させてくれない消費者がそれである。 本書においてはまだ明快な消費者論は示されていない。 しかし、彼が「消費者関与」(p.130)について語るくだりは圧巻である。 おそらく本邦でこのコンセプトについてこれほど簡易かつ示唆に富んだ指摘をしたのは 彼が初めてではないだろうか。 「買う気」をめぐる著作は本書に限らない。 その多くは「戦略」や「仕掛け」に逃げ道を求め、[事業者]へ「期待をもう一度」と哀願する。 その程度の施策変更でこの時代の消費者が動いてくれるのか。 懐疑を覚えた[事業者]にとってそれらはKYな小手先野郎でしかない。 本書は[事業者]視点を分析の柱としたことでKYに堕することから免れている。 [事業者]の多くは本書を読み、むしろ広告の有用性に確信を深めるだろう。 しかし、それは「変われない」広告業界の一部へのさらなる懐疑を意味するかもしれない。
51 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0
広告とは何か以上に広告「代理店」とは何かを突きつけられて泣いた。,
By 汐留摩天楼 (東京都港区東新橋) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 「買う気」の法則 広告崩壊時代のマーケティング戦略 (アスキー新書) (新書)
肩で風切る広告代理店に勤めているという自負心が粉々になるほどに打ち砕かれた。だから、私怨含みで本書への評価は星一つとした。 著者が指摘するように広告主はまさに事業者であり、我々広告代理店はその販促部門が外出しされた(=事業者になり代わった=代理した)委任・外注先にすぎない。 事業者、とくにその経営者が最終的に望むのは売上げが上がること、利益を確保・増大することにあり、 社内の販促部門に対しては容赦なく結果(=数字)を要求し、芳しくなければ人事考課で報いを与える。 経営者が非情だからではなく、営利企業として当然だからであり、緩めれば株主への背任にすら映る。 それを「代理」し経営者の意向を全うすべき我々は、ことごとく数字から逃げ、おもしろくしましょう、注目されましょうと話題をそらし続けてきた。 結果も出ないのに何千万あるいはそれ以上の販促原資を「いじっておもしろくする」だけのクリエイティブに費消させてきた。 切られて当然なのだ。 「代理」になっていないのだから。 「代理」といいながら、背任的なベクトルで興じてきたのだから。 しかし、正直、今さら地道に正道を歩むという感覚も戻ってこない。 我々は肩で風切ることが身上で、頭を下げて回ることはその対極、そんなことがしたくて広告代理店様に入ったのではない。 山本直人氏の「買う気の法則」はどうやらその開けてはならない箱を開けてしまったようだ。 なんということを… あなたももとはといえば広告代理店に食んだ人ではないか。 傍らにはまだ「気の利いたコピー」や「刺さるメッセージ」に興じて知的ぶったりクリエイティブづらしている人間がいる。 みんな、この本を本当に認めたくない。
33 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
良薬はいつも苦し:「覚悟」ある広告人として,
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レビュー対象商品: 「買う気」の法則 広告崩壊時代のマーケティング戦略 (アスキー新書) (新書)
2009年は不本意ながら『広告凋落』元年となりそうな雲ゆきです。このような中、広告代理店の現場は変化した状況に合わせ広告主様に対して 従来通りにそのときそのときの最善を尽くしており、その点につき現場として一点の曇りもありません。 ですが、一方で広告の世界が史上初めてともいえるほどの激変期を迎えているのに この業界の理屈や構造、常識は変わらないかのように安住していたことは否めません。 さらに広告主様の事業者としての一面を山本直人さんに指摘され、多くのことに気づかされました。 広告主様が事業者として対峙する対象はより一層つかみどころがなくなった消費者であることは間違いありません。 私たちと同じように。 しかし、それにもかかわらず事業者のほうは消費者にかつてなく直接にリーチできている、 これもまた確かな趨勢でもあるのです。 私はこのとき広告代理店の立ち位置が本当に見えなくなりました。 時代をリードしているつもりが、時代についていけてない。 それは文字通り立ち尽くすという感覚でした。 そして、こうも思いました。 もしかしてこの業界の理屈や構造、常識が変わり始めているのではないか。 常識であると鵜呑みにせずに、それが現実に意味をなしているか疑ってかからなければならないのではないか、と。 著者の主張は私たちに決して愉快なものばかりではありません。 しかし、これを軽視すれば今以上の混乱と不安を招くことになるのでしょう。 他のレビューにもありますが、7月1日に電通高嶋達佳社長は確かに私たち社員に電通として「覚悟を決める必要がある」と語りました。 私たちはやはり「覚悟を決める必要がある」のだと実感しました。
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