内容紹介
学校で、「本の読み方」をほんとうに学んだ経験を持っている人はどれくらいいるでしょうか?私は、持っていないほうの一人です。大学でも学べたようには思っていません。与えられた図書リストに従って、課題提出のために目を通していただけというのが実感です。主体的に読み始めたのは大学院を卒業してからという寂しい読書人生です(空いた時間はスポーツに使っていました)。そんな私が「読むこと」と「読み方の教え方」に関心を持つようになったのは、『リーディング・ワークショップ』という本に出合ってからです。そこで説かれている方法は、日本の学校で教えられている「読解」や、世に知られている「読書術」とは根本的に違いました。アメリカの研究者が「優れた読み手はどんな方法を使って読んでいるのか」を調べて整理した結果、以下の七つが導き出されています。1自分や世界とのつながりを見出す、2イメージを描き出す、3質問をする、4推測する(つまり「行間」を読む)、5何が大切かを見極める、6自分なりの解釈をする、7自分の理解をチェックし、修正する。このリストを最初に見たときの私の印象は、「ウ~ン、まったくその通り」でした。確かに自分でもこれらを使って読んでいますから。そしてすぐ、「じゃ、なぜ小・中学校時代に教えてくれなかったの?」という疑問も湧いてきました。上の七つがアメリカで知られるようになったのは一九九〇年代のことですから、一九六〇年代に小・中時代を過ごした私が学べるはずはありませんでした。これらは国語だけでなく、すべての教科で使われているはずです。「読むとき」だけでなく「聞くとき」にも間違いなく使っていますし、「話すとき」や「書くとき」にも使っていると思います。そして、「世界を読むとき」や「世の中を見るとき」にも。それほど大切な方法なのに、方法としてきちんと意識され、教えられていないのが現状です。そこで、その身につけ方をぜひ紹介したいと思い、本書を書いた次第です。(よしだ・しんいちろう プロジェクト・ワークショップ事務局)
内容(「BOOK」データベースより)
自分や他の読み物や世界とのつながりを見いだす、イメージを描き出す、質問をする、著書が書いていないことを考える(行間を読む)、何が大切かを見極めて他の人に説明する、様々な情報を整理・統合して、自分なりの解釈や活かし方を考える、自分の理解をチェックし、修正する。「優れた読み手が使っている方法」を紹介・解説。