目からウロコ。
日本書紀から明治維新まで、15章立てのコンパクトな歴史の「常識破壊」。
出色は、織田信長と宗教の関係に関する説明。
中世まで、中国からの先端テクノロジーを独占していたのは寺社勢力。
テクノロジーの産物である油や醤油などの製造販売は、寺社からの許可が必要で、
利益の一部もつねに寺社にバックせねばならなかった。無許可営業は僧兵にシメられる。
この決まりのもと商売を続けていた業者集団を「座」と呼んだ――
そうか、「楽市楽座」ってそういうことだったのか!
既得権益をおかされれば、実力行使に及ぶのが世の常。この文脈の先に、
第六天魔王の比叡山焼き討ちがあったのだ。
教科書に載っている偉人たちの虚像、そして彼らが残した業績と、
いまここに生きている自分自身とのつながり。
歴史に虚心坦懐に向き合う悦びの本質を示してくれた一冊。