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「自己啓発病」社会(祥伝社新書263)
 
 

「自己啓発病」社会(祥伝社新書263) [新書]

宮崎 学
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「失われた20年」と軌を一にするように、日本人の間で自己啓発ブームが巻き起こった。合言葉は「セルフヘルプ」、「スキルアップ」、「夢をかなえる」…。このブームを支えたのが『自助論』という翻訳書だ。彼ら自己啓発に励む日本人は、同書をバイブルとして崇め立てた。だが、そのバイブルは、じつは抄訳であり、原著(完全訳)の持つ精神を損ない、たんなる成功のためのハウツー集になっていることに気づく人は少ない。日本人は、いわば「ゆがめられた自助」を盲信してきたのだ。自己啓発ブームの結果、格差は拡大し、「あきらめ感」が蔓延した。現代日本の社会病理を徹底的に解剖する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

宮崎 学
1945年、京都府生まれ。早稲田大学中退。父は伏見のヤクザ、寺村組組長。早大在学中は学生運動に没頭、共産党系ゲバルト部隊隊長として名を馳せる。週刊誌記者を経て実家の建築解体業を継ぐが倒産。半生を綴った『突破者』(南風社、新潮文庫)で衝撃的デビューを果たし、以後旺盛な執筆活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 220ページ
  • 出版社: 祥伝社 (2012/2/2)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4396112637
  • ISBN-13: 978-4396112639
  • 発売日: 2012/2/2
  • 商品の寸法: 17.8 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
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「自己啓発」は胡散臭いと思う人と、やってみようと思う人の気持ちはどう違うのだろう。
いわゆる「規制を緩和し、世の中に自由をつくった」つまり、社員を解雇する際の規制を緩和し、
会社に首を切る自由を与えた小泉純一郎、竹中平蔵コンビ、自己啓発特需の勝間和代が
その論拠とするサミュエル・スマイルズの『自助論』誤読を笑う。
つまり
・自助とは利己のことではない
・自助は相互扶助と両立する
・自助は成功のためにやるものではない
・自助とは人格を作ることである
・自助とは個人の尊厳を打ち立てることである

物理学者の竹内均氏訳の『自助論』は抄訳で好きなところだけ訳しているだけだから、
本意が歪められている。いわば『超訳 ニーチェの言葉』と同じ。
自助論の本物は『自助論 西国立志編 上―努力は必ず報われる』 (教養の大陸BOOKS) サミュエル・スマイルズ/中村 正直
であるが訳が明治4年で文章が硬い。
『みずから運命の扉を開く法則―自助論Self‐Help 完全現代語訳 』サミュエル スマイルズ、Samuel Smiles、 齋藤 孝
というのもあるが、これは誤訳だらけで酷い。
いっそのこと原文で読むか。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 連戦連敗(新潟市) トップ500レビュアー
先が見えない状況、自分を助けるため、仕事のスキルアップのためにと自己啓発が流行っています。この自己啓発が流行っている最近の風潮に違和感を抱いた著者が、自己啓発病の正体と自助についての本来の意味について考察した本です。著者は宮崎学氏、宮崎氏といえば、「突破者」、「近代の奈落」等で鋭い分析をした人物。自己啓発という名のもとには、その現象の中心には、他人と同じことをしていては競争に勝てないという意味での差別化があると断言しています。これは、2001年代以降の日本への新自由主義的な政策が導入され、その影響が波及したという背景と、サミュエル・スマイルズの「自助論」が著名人によって賛美、推奨された影響が相互作用した結果だろうと述べています。しかし、本来の「自助論」は、他人より優位に立ち、成功するための方法論が書かれているのではないと主張しています。また誤った考えが流布したのは、サミュエル・スマイルズの「自助論」の全訳ではなく抄訳が原因であったと述べています。
では、本来の自助とは何か。宮崎氏は、サミュエル・スマイルズの「自助論」の意味をもう一度掘り起こし考察しています。そして、そこから導かれる「自助論」の意味とその限界についても考察しています。さらに、「自助論」にはその自助についての考え方の限界を超えるところまで内容に触れているのが重要であるという。よってこの書籍には価値があるという宮崎氏の主張は私にとって新鮮な驚きでした。骨子は本文にあるスマイルズの「自助は相互扶助と両立する」という考えではないでしょうか。これが「自助論」の理解しにくいところだったのかな〜とも感じました。今後の日本の社会の在り方は、自助の本来の意味にどれだけ近づけるのか、個人から市民としての実践的な立ち振る舞いに還元できるのか、どの程度浸透できるのか、に依るのではないかとも感じました。想像力を逞しくすれば、社会を覆う閉塞感を解消された方向で動く場合、この自助という考えに共通した?類似した?擬制した?何かだろう?と考えました。そういう意味では、想像力を掻き立てる刺激的な本です。
個人的なことになりますが、自己啓発本が流行っているには、グローバル化に伴う時代的な背景なのかなと表面的な理解とそこからは生じる諦念(または御上の仰せの通りという感覚←これが良くないのでしょうが)だけでした。しかし、みんなが一生懸命同じスキルを身につけても、かならず序列ができますので、結局、そこからは減点法でしか評価できないのではないか?何かおかしいな?と私なりに違和感がありました。書店で著者の名前と内容をチラ見し、「これは!」とピィーンと感じ、即購入してしまいました。その直観は正解だったと思います。
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15 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Dshi
「自己啓発病」社会というタイトルや前書きと本全体で言いたいこと、書いていることはかけ離れていて、あえてタイトルと似た章を上げるなら最初の50ページくらいです。ですので、「自己啓発病」というタイトルに惹かれて買ってしまうとちょっとガッカリな本でしょう。以下にすごく興味のある人向けの本です。

・スマイルズ著「自助論」やその解釈にすごく興味がある。または「自助論」と現代を関連付けて理解したい。
・日本の「自助」とは?について理解を深めたい
・宮崎学氏の「自助」への熱い思いを感じたい

宮崎氏の自助への思いは伝わってくるもののその思いだけで一気に作り上げた感があり、所々安易な箇所や走り書き的な箇所も見受けられます。この本の構成要素の8割は「自助論」「東日本大震災の話」「小泉・竹中改革への批判」で出来ています。NHKスペシャルの内容をそのまま数ページ文字に起こしただけの場所があったり、「1975年前後2年くらいに生まれた者」を「ブルセラ・援交世代」と言ったりするなど特に後半はトンデモな世界に入っていったりもします。水野敬也「夢をかなえるゾウ」を「古今東西の偉人たちを列挙して褒め称えている」などと(恐らく流し読みのせいで)妙な曲解をして「若いベストセラー作家にあーしろこーしろ言われて悔しくないのだろうか」と愚痴ったりもしているが、そんな事を言っている本では無いのですが、何かが悔しいのでしょう。

結論として、この本で特筆すべきはスマイルズ著「自助論」に詳しく日本における「自助」の解釈の詳述です。「自己啓発病」についてはほとんど書いてません。東日本大震災の記述も多いですがほとんどの人が知っていることばかりですし、その他の肉付けとなっているベストセラーの話、小泉改革の話などはいずれも内容が薄く熟考もされてません。あくまで「自助」「自助論」の理解を深めたい人にとって意味のある本と言えるでしょう。
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