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確かに現在の治療方法には効果がまだ不明であるものもあることから、心理面等のこれまであまり重要視されていなかったものについて試みることもよいかもしれません。
ただ、本の中でいくつか疑問点もあります。他の治療方法について著者はEBM等を例に挙げて批判をしていますが、自身の治療方法についてはEBM等の観点からの検討はされていません。EBMの基準では信頼性がはるかに低い体験等によってのみ自身の治療方法について紹介しています。
他の治療方法の批判の直後にこのような「効果があった」という体験記を載せてしまうと読者は誤解してしまう可能性がありますが、科学的な視点で考えれば、効果が質の高い研究で裏付けられていないという点で他の治療方法と著者の提唱する治療法は立場が同じであると思います。
また、文中で「物理療法」のことを「理学療法」と記していることなど、語句の誤りもみられます。そして本当にEBMの基準に従うのであれば、個々の研究ではなくそれらを統合したメタアナリシスの結果を重視するべきであり、この点についても疑問が残ります。例えば慢性期の腰痛に対する運動療法では、メタアナリシスを行った例では効果が「strong evidence」で裏付け(Aランク)られている例もあり本の中で書かれている文から受ける印象とは異なります。
このようなことを考慮して本の内容を判断する必要があると思います。
内容は、腰痛医学の知識が身に付くという意味では、
悪くはないんですね。でもしかし、「じゃ、どうすれば
腰痛は終わる」んですか?と言いたいです。
思わせぶりな内容で、体験談も満載。
結局、TMS理論というのを、別の本を読み、
CDを買い、メーリングリストに入り・・何かの誘導本なんでしょうか。
従来の医学の見識を否定する、または、根拠レスである、ということを
いろいろな情報を駆使して次々に「斬って」いますが、最後まで
読んでも、「じゃ、どうすればいいんですか?」は、書かれていない
「がっかり本」です。
でも、「腰痛は怒りだ」を読もうとしている自分が、かえって
いっそう悔しいです。(マジで)
本書では、EBMを用いて日本の一般的な腰痛治療に
対する疑問点を投げかけてくれます。しかし、トピック
→体験談→トピック→体験談→・・・とあまりにワンパタ
ーンな展開になっていて、人を納得/満足させる読み物
になっていないのが残念です。専門用語が多く使われて
いるせいか漢字ばかりで読みにくい印象もあります。
(医療現場の人間にとっては、患者さんの説明のために
辞書的な使い方が出来るという点では、便利だとは思う
のですが・・・。)
ただし、医療現場に携わるものには、非常に的を得
た意見も書かれていることもまた事実です。今後の展
開に期待したいと思います。
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