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「脳科学」の壁 脳機能イメージングで何が分かったのか (講談社プラスアルファ新書)
 
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「脳科学」の壁 脳機能イメージングで何が分かったのか (講談社プラスアルファ新書) [新書]

榊原 洋一
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o
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商品の説明

内容紹介

脳科学で脳疾患はどこまで解明されてきたかDSなどで広く知られている「ゲーム脳」や前頭葉を鍛えるという「学習療法」の科学的根拠はいかにいい加減なものだったか。臨床医が喝破する「脳科学」の限界!

内容(「BOOK」データベースより)

脳科学の最難関「自己意識」の謎に多くのノーベル賞受賞者も挑戦してきたが…。音読や単純な計算ではなく、会話と散歩が脳を活性化。

登録情報

  • 新書: 192ページ
  • 出版社: 講談社 (2009/1/21)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062725509
  • ISBN-13: 978-4062725507
  • 発売日: 2009/1/21
  • 商品の寸法: 17.4 x 11.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Konza VINE™ メンバー
形式:新書
少なくとも、健常者が何らかのトレーニングをして「脳を鍛える」ことが可能となるような知見は、脳科学からはまだ得られていないということが分かりました。

脳科学の系譜を、デカルトから説き明かしています。そして、似而非脳科学を振り回した本として『脳内革命』『ゲーム脳の恐怖』を挙げた上で、一見科学的に問題がないように見える、認知症の人たちのための「学習療法」についても、実は脳科学的根拠などないのだということが示されています。(学習療法の提唱者については「一人の日本の新進気鋭の脳機能イメージング法の研究者」として名前を伏せて書かれていますが、ちょっと調べれば、「脳トレ」の監修で有名になった川島隆太氏であることは分かりますね。脳トレも、正体を知らないままにうさんくさいなあと思っていましたが…。)

そのことの前提として、脳機能イメージング技術の仕組みと限界についてわかりやすく説明してあり、勉強になりますが、やはり一番重要なのは、脳の機能についてはほんの少し分かっただけで、全体像などはまだ全然分からないということです。ましてや、それを元にした応用などできるはずがない。そして、測定技術を工夫して見えてくるものを短絡的に判断してはいけないのだ、という教訓も得られます。こうやって似而非科学が生まれるという面もあるのですね。

最後に、脳機能イメージング技術がADHDやアスペルガーなどの発達障害に光を当てる可能性について書かれていますが、これは否定的なことを中心に書いたことへのフォローという感じが強いです。帯ではその辺が強調されていますが、本書の主眼はそこにはないですね。

ついでながら、マスコミ・大衆出版界には、他にも数名、「脳科学者」を名乗る人が露出していますが、本書には名前すら出てきません。問題にしている部分が重ならないからなのかも知れませんが、名前を伏せてでさえ、引き合いに出す価値がないということなのだろうか、と邪推してしまいます。
このレビューは参考になりましたか?
25 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Yippety
形式:新書
本書では、私たちがメディアから得た情報で信じ込む中で、科学的に証明されていないものがあったり、論法自体に飛躍があったりする実例を、真実の科学的視点と考察で冷静に書かれています。

私はその実例論破も興味深かったのですが、それ以上にこのように冷静に理路整然と書き進める著者の姿勢、真理を求める真摯な本物の専門家としての姿勢に最も感動しました。それでいて、著者の頭の良さを嫌みでなく表現できるその人間性の幅。本物の科学者(医師も)、学者とはこうあるべきだなあ、と感嘆しました。

特に、大学院などで論文研究をしている、科学的視点を養うべき人に最適な書の1つだと思いました。

格好いいこと、だれでも飛びつく話題性のある、ただし内容はかなり怪しい、そういうことだけで世の中を渡っていこうとする「似非」研究者や学者との違いを理解する点でも、良書だと思います。

本の内容自体へのコメントと言うより、著者のすごさへのコメントです。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By gn
形式:新書
脳科学についての一般向けの本を探していて、この著書がレビューの評価が高かったので購入した。
まだ途中まで読んだところで、レビューするのも何だが、少し期待外れな印象を受けている。

前述のとおり、他のレビューを読んで、かなり期待して読み始めたのだが、実は冒頭から少々違和感を抱いた。
著者は、人類と他の生物との違いは「なぜ」という問いを発することだ、と言い、それを示す(著者言うところの)「格好の実験」をあげているのだが、その実験では、ある状況におかれた乳児が独特の表情を示し、それが「なぜ」という心を表しているというのである。推測にすぎないと付け加えてはいるが、乳児の表情から主観的に読み取ったものをあたかも持論の裏付けのように書かれても、首をかしげるしかない。(もちろん実験自体が悪いのではないし、そもそもこの実験の目的は、「表情から推測する」ことではないと思う)。一般人向けの本だから、その程度の主観が入ってもいいということなのだろうか?
そのあとに続く実験の記述も、やはり違和感を覚えた(ここでも実験自体を非難する気はない)。乳児がバーチャルとリアル(テレビ映像と現実)との区別がつかないかどうかを見る実験についての記述である。その前提として、テレビと現実の区別がつかない乳児に、テレビを見せるべきではないという主張があることが述べられている。そして実験を通して区別できることが「証明」されたというのだが、その実験が、何人の被験者に対して行われ、何パーセントの再現性を見せたか、などが全く書かれていないのである。われわれ一般人としては、専門家が概してどの程度の有意性があったことに対して、「証明された」と言い得るのかも知りたいところなのだが。それともわずかな被験者への実験だけで、それが「証明された」と言い切っているのだろうか? (書いてないのでわかりようがない。)

しかしこのくだりで私がそれ以上に気になったのは、メディアの影響とその懸念について、杞憂であるような(というか、ともするとそう取られかねない)記述のしかたがされていることだ。子供へのメディアの影響に関しては、今も盛んに研究されている。もちろんバーチャルだと区別できるなら問題ないという結論は出ていない。
ちなみに、著書にも、「だから問題ないのだ」とまでは書かれてないのだが、読者によってはそう受け取りそうな書き方である気がしたのである。

これは冒頭の一例で、他にも気になる箇所が散見された。

私がこだわっているのが些末なことに見えるかもしれないが、この著者自身が、他の脳科学の本に関しては、精緻な批判を試みていて、仮にその著書にエクスキューズが書かれていても、容赦していないのである。その理由として、一般的な人々、つまり社会への影響への懸念をご自身が強くお持ちのようだ。

著者は、こうした一般書は、出版社と著者自身のチェックしかない、といった意味のことを書いているが、ご自身もまさにそんな「シロウト向けの本」というワキの甘さを見せているように思える。

それでも、最近の脳科学研究のことがわかればいいと思って読み進めているが、MRIの仕組みのくだりにさしかかったとき、電子の周回の回転のように説明されていて、やはり少しアバウトで、不安を感じ始めた。私はそう科学に強いほうではないが、核磁気共鳴とは核スピンの磁気共鳴のことではないのだろうか。

われわれ一般人は・・・少なくとも私は、こうした専門家による一般人向けの本に対し、「専門家が一般人向けに、わかりやすく書いてくれている」と期待する。決して、「シロウト相手だから、誤解を生むような記述の「はしょり」があるだろう」とか「紙数が少ない分、不正確であろう」とは思わない。「簡略に書いてはいても、内容としては正確だろう。それが本当の専門家というものだから」と思って読むのだし、そうした人のために書かれているとも思っている。

ただ内容は専門知識に富んでいるし、紙数の許す限り、精緻に、わかりやすく書かれていて参考になるが、論理的にどこか指摘しがたいワキの甘さがある、というのが途中まで読んだ感想であるため、読後、裏付けとなりそうな他の資料も当たってみようかと考え始めた。
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