距離的には日本に最も近い国でありながら、意識の上ではアメリカよりも遠いところにある韓国。
韓国で生まれ育ち、かつ日本の教育を受け、日本・韓国の両方の感覚を持つ著者が、自分の心に語りかけながら、冷静な目で日本の意識構造を解きほぐします。
悪い意味でなく、確かに「縮み」の文化は日本の文化であろうと改めて自覚しました。ただし「縮み」「拡大」の意識はどちらが良いとか悪いとかを言うものではないと思います。日本人はその独特の持ち味を生かして、国際社会に貢献できる点はあるはずです。
しかしながら、確かに一歩間違うと、誤った判断による拡大路線を取る事によるデメリットもあるのかもしれません。
ただし、歴史の過ちの原因がすべて「縮み」志向から発しているというのはどうかと思います。
今後の我々の課題は、「縮み志向」を自覚した上で日本人の特質をいかにプラスの方向に生かす様にするのかと、一部の冷静なアメリカ市民の活動の様に、社会の流れが余りに一方に振り切れる以前に(振り切れるまで行ってしまう事も過去にはありましたが)、抑止力が働く様に、日本人の個々人が自分の頭で考え、かつ自覚を持って行動するように努めるという事なのでしょうか。簡単ではありませんが。
いろいろと考えさせられる本でした。