副題に「上杉流脱力仕事術」とあるが、とんでもないと思った。上杉氏の脱力仕事術と我々(と言って悪ければ私)の休憩の多い仕事のやり方ではレベルが違い過ぎる。「脱力」というとダラダラとか少しづつという印象を持つが、上杉氏の場合、「やりたい仕事や趣味を徹底的にやる」という意味合いで、決して怠ける事ではない。
上杉氏は滅茶苦茶な父親のおかげで子供の時から学生時代、成人になるまで波乱万丈の生活を送っていた。しかし自立のためのアルバイトや勉強は必死にしていた。そして若くして自力で生きていく術を身につける。
また、どんな困難な仕事でも結局やり切ってしまうところがすごく、当人は謙遜しているが本来は大変な勉強好きである。「はじめに」で『「あの落ちこぼれにできるのなら私にも可能性がある」と感じていただければ、筆者としてこれ以上の喜びはありません。』とあるが、全く逆で、とてもじゃないが上杉氏の生き方はマネできない(笑)。
本書はジャーナリスト上杉隆氏の高い倫理観がうかがえる読みやすい好著で、得るところも非常に多い。