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「知」の欺瞞―ポストモダン思想における科学の濫用
 
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「知」の欺瞞―ポストモダン思想における科学の濫用 (単行本)

アラン・ソーカル (著), ジャン・ブリクモン (著), 田崎 晴明 (翻訳), 大野 克嗣 (翻訳), 堀 茂樹 (翻訳)
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (28件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

「ポストモダニズム」思想の分野では数学や物理学の概念や用語の濫用がくりかえされていることを指摘し、さらに、それらの著作に見られる自然科学の内容または自然科学の哲学に関連したある種の思考の混乱について議論する。


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In 1996, an article entitled "Transgressing the Boundaries: Toward a Transformative Hermeneutics of Quantum Gravity" was published in the cultural studies journal Social Text. Packed with recherché quotations from "postmodern" literary theorists and sociologists of science, and bristling with imposing theorems of mathematical physics, the article addressed the cultural and political implications of the theory of quantum gravity. Later, to the embarrassment of the editors, the author revealed that the essay was a hoax, interweaving absurd pronouncements from eminent intellectuals about mathematics and physics with laudatory--but fatuous--prose.

In Fashionable Nonsense, Alan Sokal, the author of the hoax, and Jean Bricmont contend that abuse of science is rampant in postmodernist circles, both in the form of inaccurate and pretentious invocation of scientific and mathematical terminology and in the more insidious form of epistemic relativism. When Sokal and Bricmont expose Jacques Lacan's ignorant misuse of topology, or Julia Kristeva's of set theory, or Luce Irigaray's of fluid mechanics, or Jean Baudrillard's of non-Euclidean geometry, they are on safe ground; it is all too clear that these virtuosi are babbling.

Their discussion of epistemic relativism--roughly, the idea that scientific and mathematical theories are mere "narrations" or social constructions--is less convincing, however, in part because epistemic relativism is not as intrinsically silly as, say, Regis Debray's maunderings about Gödel, and in part because the authors' own grasp of the philosophy of science frequently verges on the naive. Nevertheless, Sokal and Bricmont are to be commended for their spirited resistance to postmodernity's failure to appreciate science for what it is. --Glenn Branch
--このテキストは、 ペーパーバック 版に関連付けられています。


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5つ星のうち 5.0 ポストモダンの問題の根深さ, 2004/5/1
 本書を口火にポストモダンへのの批判が相次いだが、それに対する反駁、つまりポストモダン擁護の声も一部にあがった。これらは大きくは次の二つに分類されるように思う。

(1)数学的な表現の間違いは瑣末であり、本質ではない。
(2)数学的な表現を間違いとするのは、彼らのテキストを「読み込めて」いないからだ。

 さて、同じ「ポストモダン擁護」と言いながら、(1)と(2)とでは全く正反対の主張である。つまり(1)が本書の指摘している数学的表現の「間違い」を間違いと認めているのに対し、(2)は間違いではなく、受け取り側の問題、理解力不足だとしている。

 ポストモダン擁護派は本書を批判する前に、(1)と(2)との間で徹底的に議論して頂きたいものである。

 いずれにせよ合理的には理解しがたい状況なのだが、とりあえず個人的には次のような解釈をせざるを得ない。

《ポストモダンのお先棒を担いだ人々は、かくもいい加減な記述を崇め奉りながら、一方で筋の通った解釈を必要としたため、それぞれが”優秀な頭脳”で同じテキストを千差万別に「読み込ん」でしまった。》

……まさに本書が指摘した、ポストモダン論文の表現のいい加減さ、という問題点と同根である。

 さて、反論パターンとして(1)(2)に加え(3)として、本書の筆者への個人攻撃というパターンもあることも、敢えて指摘しておこう。いわく「フランス学会にルサンチマンがある」、「これ以後大した成果がない」。

 仮に筆者達の人格が最悪としても(あくまで仮定!)、彼らの指摘はそれとは独立に全く有効であることは言うまでもなく、むしろ(3)を主張する人物の科学への姿勢を疑わせるのみであることは言うまでもない。

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113 人中、89人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 強い本, 2004/11/14
周到・緻密・強靭・明快。そんな本書の柱は大きく三本。(1)『思想家』たちのお笑いぐさなトンデモ文章事例集、(2)著者たちプロの自然科学者が考える科学論・認識論の解説、および濫用される科学概念のまともな説明、(3)トンデモさんたちが陥った、「客観的現実などないのさ」てな『認識的相対主義』に対する根源的・徹底的な批判、および明晰で合理的な思考の擁護。以上の三つが整然と組み合わさって提示される。

(1)についてはラカン、クリステヴァ、ヴィリリオ、ボードリヤールといった連中が自論の箔付けとして科学用語をデタラメに濫用するインチキを、容赦なく晒して仔細に論評を加えている。電波ゆんゆんぶりは抱腹絶倒ものだ。(2)はファイヤアーベントやクーンを批判的に検討しつつ、「科学が正しい理由」を説得的に述べてくれる。(3)は著者たちの面目躍如。そもそも認識的相対主義などは閑人がふけるものであり、「現実」があるかどうか知りたきゃ二階から飛び降りてみろって話だが、トンデモインテリさんたちは閑人のくせに二階から飛び降りる手間も惜しむような怠惰な連中だったわけだ。明晰に現実を把握し記述してこそ物事を少しでも改善できるはずなのに、彼らはチンプンカンプンな言葉遊びにふけって思考停止。あまつさえ現状肯定と闘う武器となるべき合理精神を(『近代批判』とか言って)敵視し攻撃している。その倒錯をきちんと批判する。

本書に対しては「人文学と自然科学とでは言語レベルが違う」「研究費を削られた自然科学会からの反動」「枝葉末節で本質論になってない」などのイチャモンが投げかけられた。しかしそういった“反論”に対して、著者たちは本書冒頭で「予想される批判を払っておく」として全部なで斬りにしてる。お見事。

単なるポモ批判本ではない。「ちゃんと考えて現実と闘え」と訴える、長い射程とパワーを持った強い本だ。星五つ。

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42 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 常識に過ぎないことが響くことに, 2007/10/6
By 古本屋A (Japan) - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
本書で、指摘を受けている連中がおかしいことは、とうの昔に分かっていたことで、ただ、みんな大人だし、人の面目を潰すようなことを、理数系の専門家がわざわざやるまでもないだろう、とそう思って苦虫を噛み潰すように長年黙っていただけという感じを受けた。問題は、黙っているのを良いことに、好い気になって恥ずかしいことをやっていること、それに同調している一団が居たこと、それを担いで本を出して煽っている出版社があった事。こんなことに呆れ果てて、ソーカルが踏み切ったことだと思う。著者たちは、うるさい反論に関わりたくないから、数学や科学の濫用にのみ批判をしているだけだ、と控えめだが本心はそうではないだろう。こんなことをする連中の本全体が良いわけが無いと思っているとおもうし、事実そうだと思う。ただ、専門の知識がなくても、一種の常識があると、ここで非難されている連中の理数系の引用の怪しげなことには一読後見当がついた人も多いと思う。これははったりだ、と。デリダやフーコーは対象になっていないのは、著作内容からも当然だが、実際出来が違うと思う。学歴偏重で言うのではないが、流石にノルマリアンには、そんな水準は居なかったということか。
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