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「特捜」崩壊 墜ちた最強捜査機関
 
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「特捜」崩壊 墜ちた最強捜査機関 [単行本]

石塚 健司
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

郷原信郎名城大学教授・弁護士(元検事)推薦!――「特捜検察」の危機的な内実がここに示されている。

東京地検特捜部がおかしい。派手な逮捕劇の裏で何が起きているのか? 検察を20年追った記者が、窺い知れない組織内の異変に斬り込む!

◎身内から危機感が噴出!
「難しい捜査を組み立てて指揮管理できる人材が不足している。要するに素人だ」(元東京地検特捜部幹部)
「最初に描いた筋書きに強引に当てはめて事件を作っている。恫喝的な取り調べが度を超している」(元東京地検特捜部幹部)
「事件の処理能力自体が著しく落ちた。経験不足を露呈している」(国税当局筋)
「もはや捜査のプロ集団ではない。持ち込まれた情報の裏に何があるかを見抜ける人がおらず、裏のある情報に飛びついて安易に事件を組み立ててばかりいる」(警視庁筋)

◎本文より抜粋
ある日、取材で会った事件の関係者からこんな皮肉をぶつけられたことがあった。
「新聞は特捜部の大本営発表を伝える代弁機関ではないですか」
当時の私は即座に否定した。
確かに新聞というメディアは、1つの捜査が終わるまでの間、捜査の行方や特捜部が描いた事件の構図について報じることに力を注ぐ。番記者は特捜部の声に耳をそばだてるだけで、捜査対象にされた人たちの反論や捜査への疑問について書くことはあまりない。そうして特捜部の捜査に追い風の世論を作るアシスト役をしてきた側面がある。そして捜査が終わり、裁判が始まると、新聞は検察側と弁護側の中立的な立場に早変わりしてきた。
こんな変わり身の術が違和感なくできたのも、特捜部の捜査に対する信頼感があったからだった。
しかし、今ではこうした新聞批判を無視できなくなってきたと感じている。特捜部が捜査に着手するたび、被疑者がどんなに悪い奴なのかという情報を新聞は伝えるが、本当にこれだけですべてを伝えたと言えるのかと自問することが、このところ多くなってきた。特捜部という組織の危うい側面も世間に伝えるべきではないかと。
新聞の読者は特捜部の華々しい捜査について知ることはできるが、厚いベールに包まれた特捜部という組織の内部で何が起きているかを窺い知るのは難しい。片面のみを伝えてきた者としての自戒をこめて、この組織がどのように変質したかについて、これから語りたいと思う。ベールの向こうで、かつての「特捜検察」はすでに崩壊し、別の組織に変質してしまったと嘆く声すら聞こえるからだ。

内容(「BOOK」データベースより)

一見派手な逮捕劇の陰で、身内から危機感が噴出!東京地検特捜部がおかしい。派手な逮捕劇の裏で何が起きているのか?検察を20年追った記者が斬り込む。

登録情報

  • 単行本: 214ページ
  • 出版社: 講談社 (2009/4/11)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062154552
  • ISBN-13: 978-4062154550
  • 発売日: 2009/4/11
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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29 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 産経新聞・現職の社会部次長が、東京地検特捜部の「恥部」を暴いた。
「真実の究明」をないがしろにしてまで「メンツ」を守ろうとする実態を描く、このことは大手新聞社に奉職する筆者にとって容易なことではなかっただろう。
 しかも、筆者の批判は「特捜」のみならず、特捜におもねって事実を報じない「大手マスコミ」にも向けられている。
 出版後、筆者には様々な形で「圧力」が加えられているのでは、と推察する(場合によっては「身内」からも)。だが、筆者の真意は「特捜をとっちめる」ことではない。むしろ本書は「特捜『再生』のため」の一冊だ。
 
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35 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ひろ×3 トップ50レビュアー
形式:単行本
ベストセラーとなった「国家の罠」、「反転」を読んだ上で本書を読んだ。著者は検察担当の記者暦が長く、第3者として、内部事情に詳しい。その目線から書かれた検察失墜の様子が非常に興味深い。2009年現在における検察の機能不全の状態が生々しく語られている。

法務官僚として将来が約束されている赤レンガ組と、捜査現場派の検事たち。以前の特捜には10年以上在籍している「捜査の職人」や、各分野のスペシャリストが居た。しかし特捜部の暴走を恐れた幹部により人事システムが変更され、法務官僚が特捜に配属されるようになり、数年の腰掛で移動するようになった。現場を指揮する特捜副部長は、法務官僚の「箔付け」ポストとなる。結果、捜査能力、指揮能力は落ち、却って現在の特捜の暴走を招いているのは皮肉である。

ロッキード事件の主任検事として活躍した事で有名な、吉永祐介検事総長は、「特捜に撤退は許されない」と説いた。これは強制捜査に踏み切る前に十分な吟味をして、有罪間違いなしとの確証を得ておくべきだという意味であった。それが現在は、マスコミを煽り世論を味方につけ、真実はどうであれ、上意下達のもとに何が何でも、被疑者を落とし有罪に持ち込むという風潮になってしまった。

取調べにおいて、連日連夜、被疑者の家族や関係者への呼び出しを、脅しの道具に使って、あらかじめ作られたシナリオに沿う調書へのサインを強要するその姿は、人としてチンピラと何ら変わらない。

東京地検特捜部生みの親として知られる、鬼検事、河井信太郎の教えとして、「捜査で世の中や制度を変えようとかすると、検察ファッショになる。それは許されない」という言葉が紹介されている。

強大な権力である捜査権と起訴権を持つ検察。関わった被疑者は人生を破壊され、自殺する者もいる。現在の検察は歯止めの効かないファッショになってはいないか。著者は次世代の検事に期待すると語り、筆を置いている。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 産経新聞社会部次長が著した検察に対する批判の書である。ここには、検察と同じく体制を維持する側に立つ人の、仮借無き批判がある。
 著者が検察にかかわった期間は、20年に及ぶという。そして、友人が検察の被疑者になるという経験を持つことになった。その経験が、彼に、これまでの記者として係わった体験の再考をも促した。
 著者の描いた最近の特捜の実態は、読者を、余りの酷さに呆然とさせる。むろん、著者には、該博な知識と蓄積された経験がある。だが読者が納得させられるのは、被疑者となった友人の身の上に起こった一連の事実の描写の迫真性によっている。
 元特捜幹部の経験もある弁護士の永井によれば、この事件は、「修正申告書を出せば刑事告発の対象にはならず、課税処分で済んだのではないか」とのことである。克明に描かれた事件の説明を読めば、読者にも充分納得できる意見である。
 ところが、特捜部は、事情を聴くこともなく、いきなり逮捕した。更には、検事の指摘を認めない友人に、息子や手助けをしてくれた会計士の責任を追及して社会的に葬る、と恫喝する。それは、「先生、私は、家で子供と一緒に襲われて殺される夢を見ました」と述べるほどの恐怖だった。恫喝に耐えられるわけがないのだ。その他、信じられないような様々な事実が描かれている。
 現在の特捜部は、「持ち込まれた情報の裏に何があるかを見抜ける人がおらず、裏のある情報に飛びついて安易に事件を組み立て」て、「最初に描いた筋書きに強引に当てはめて事件を作」ることばかりするようになっているのだ。
 この本には、検察が、わけても特捜が、現在の状態に至る歴史的経緯も、国の体制の問題にも触れられている。挙げられている問題点も、マスコミの体質等も含めて、実に多岐にわたる。実に広い目配りを持った本である。
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