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「満足社会」をデザインする第3のモノサシ―「持続可能な日本」へのシナリオ
 
 

「満足社会」をデザインする第3のモノサシ―「持続可能な日本」へのシナリオ [単行本]

大橋 照枝
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

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「満足社会」をデザインする第3のモノサシ
右肩上がりの時代、日本にはGDP(国内総生産)成長神話が出来上がった。しかし、人口が減り、GDPが減少していく縮小均衡状態の社会では、価値観を転換し、モノサシを変えなければならない、というのが本書の主張である。

従来の日本は家父長主義的な男性原理で貫かれ、過度な市場原理優先、GDP至上主義で生活者やエンドユーザーよりも、企業の論理、資本の論理によって支配された、いわば「動脈系社会」だった。

今後は、お金に代わる自己満足を根底とし、動脈系で軽視されてきた女性原理、エコロジーに重きを置き、異性間、人間・生物間、世代間、南北間の搾取撤廃を目指す「静脈系社会」へと変貌していかなくてはならない。無料ソフト「リナックス」や各地で広がる「地域通貨」は、静脈系の1事例と指摘する。

豊かさを測る「HSM」を提唱

本書では、GDPに代わり、社会の豊かさを測る指標として、著者が開発した「人間満足度尺度=HSM(Human Satisfaction Measure)」を紹介する。HSMは人間の幸福や満足、社会の持続性に不可避な労働、健康、教育、ジェンダー、環境など多分野の要素を盛り込んで算出する。先進国、途上国を含め、各国の満足度を時系列で比較できる。

著者はHSM値で世界トップであるスウェーデンに注目。面積は日本の1.2倍で人口は14分の1であるスウェーデンは、人口減少社会に突入する日本の将来像を考えるモノサシとなり得るとして、経済、社会、環境の3側面から分析を試みる。経済界の一部から高福祉・高負担の限界を訴える声が出るなど、スウェーデン社会に問題がないわけではない。だが、若者の政治意識の高さ、自国の社会への満足度の高さ、日本の20年先を行く環境政策など、参考にすべき点が多いという。

日本は、これらのモノサシに方向性を合わせながら、「サステナブル・ジャパン(持続可能な日本)」「スマート・ジャパン(知恵ある日本)」を構築すべきだと結論付けている。


(日経エコロジー 2006/02/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)

内容(「BOOK」データベースより)

GDPから、HSM(人間満足度尺度)へのパラダイムシフトの道順。すでに始まった人口減少=経済縮小社会における、もう一つの「豊かさ」のための設計図。お手本は、スウェーデン。

登録情報

  • 単行本: 206ページ
  • 出版社: ダイヤモンド社 (2005/10)
  • ISBN-10: 4478190518
  • ISBN-13: 978-4478190517
  • 発売日: 2005/10
  • 商品の寸法: 21.2 x 15.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By yoshi
形式:単行本
 物質的にはずいぶん豊かになったが、私たちの子供や孫の世代は果たして私たちより幸せになるだろうか。そう問われたら、首をひねる人は多いだろう。この社会が全体として持続可能だとは思えないからだ。狭い国土に1億2000万を越える人が住み、カロリーベースで40%しか自給することができず、原油はほぼすべて輸入に頼っている。

 現実には危機感を抱いている人は少ないが、本当に日本は持続可能なのか。著者の麗澤大学国際経済学部・大橋照枝教授の答えは「ノー」だ。大橋教授はどのような社会が持続可能で満足度が高いかを数値化しようと試みた。それがGDP(国内総生産)とは異なる「第3のモノサシ」だ。HSM(人間満足度尺度)と名付けられたこの指標は、GDPには入っていない福祉・厚生、教育、環境などを織り込んだ指標にさらに健康、ジェンダーなどを加えて開発された。環境指標なども入れて進化中のこの指標で見ると日本の順位は低い。最新バージョンでは、カナダ、スウェーデン、オーストラリア、ノルウェーなどが上位を占め、韓国、シンガポール、日本などが最下位グループだ(日本は15カ国中13位)。

 それは「日本人が自らを養い、その廃棄物を吸収するために必要とする生態的容量が、生態的環境容量の5.38倍になっている」からである。たとえば水。日本が輸入する農作物を生産するために、日本の農家が使う水の1.1倍の農業用水が海外の生産国で使われている。さらに日本が輸入する作物の耕作面積は日本の国土の90%にもあたる。日本はその農産物を工業製品を輸出した代金で買うのだが、それがいつまでも続くわけではない。

 それでは日本はどうすればいいのか。大橋教授がは農業の立て直しと再生可能エネルギーへのシフトを主張する。日本を孫子のためにいかに持続可能な国にするのか。それを論理的にきちんと考えたいと思う人にとっては、本書が有用な手引きをしてくれると思う。
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