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「海行かば」を歌ったことがありますか―軍歌に込められた近代日本人のこころ
 
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「海行かば」を歌ったことがありますか―軍歌に込められた近代日本人のこころ [単行本]

小川 寛大
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

軍歌というと、かつての「軍国日本」の暗い、そして悲惨な記憶が呼び起こされ、それを口にするものは特定の政治色に染まったアナクロで軍国的・右翼的な人々、というイメージがある。だが、戦前の日本において数多くの軍歌が、前線の将兵や銃後の人々を奮い立たせ、勇気付けられていたという側面を忘れてはいけないだろう。ゆえに、本書はアナクロでも軍国主義な色彩など微塵ももっていない。
収録曲数35曲にはすべて楽譜と、すべての歌詞が付けられ、また特別付録のCDには、戦前の、つまり当時の音源から厳選した20曲の軍歌が収録されている。
本文には、現代では忘れられた人々や事件の脚注も付けられた、近代日本史を知る上でも、きわめて有意義な1冊である。

内容(「BOOK」データベースより)

秀作軍歌20曲!!当時の音源から録音傑作CD付き。

内容(「MARC」データベースより)

日本軍歌とは、戦争の時代に作られ、その時代の人々に歌われた最高の「1次資料」である。軍歌の秀作20曲を、明治から戦後までの時代別に紹介し、歌詞と楽譜を収録する。当時の音源から録音したCD付き。

著者からのコメント

第二次世界大戦が終結して60年。そして日露戦争が終わってから100年。昨年、平成17年という年は、そういう日本にとっての大きな節目でありました。
戦争が悲惨なものであるというには間違いがありません。そしてそれが世に起こっていい理由というのも、どこにもありません。ただ、世界、そしてその中の日本という国が、過去、幾多の戦争を経て今あるということ。またその戦争の中から多くのことを学び、今の繁栄を築き上げたのだということ。これらは否定しようにもしきれない事実です。
非常に幸いなことに、日本は第二次大戦以降、一度も本格的に外国と戦争をしたことがありません。ただその長い平和は、少々人の心を緩ませてしまったところがありました。戦争に関わる全般を、ことさらに忌避しようとする風潮。そして今の平和の根幹であるはずの、過去の戦争で払った莫大な犠牲からも目をそむけようとする態度。そうしたものが、今の日本の世には多少なりとも目につきます。
ただ、あえて言いましょう。戦争を見詰めぬ行為とは、平和を見詰めぬ行為にも、また通じると。戦争について真摯に考えぬ人間が、なぜに戦争をよく防ぎえるのでしょうか。
戦争について考えるためには、戦争が行なわれていた時代に思いをいたす行為が必要でしょう。ただ多くの日本人にとって、戦争とはもはや過去の出来事です。取っ掛かりさえなかなかない、という人も多いのではないでしょうか。無論、世には戦記文学や戦争映画など、分かりやすく戦争を追体験できる文物が数多あります。そしてそれらは今の世の我々に、多数の貴重な示唆を与え続けてくれています。しかし、私はそんな中でひとつ、「軍歌をうたう」という行為をお勧めしたいのです。
軍歌とは、いうまでもなく、戦争の時代に、その戦争のことを題材として作られた歌々のことです。そしてそれはまた、当時の兵士に、また銃後の人々に、深く愛された音楽でもありました。彼らがかつてうたった歌を、そのまま現代の我々がうたう。これこそ、過去の戦争を追体験する最高の行為とはいえないでしょうか。軍歌をうたうということで、過去の人々と現代の人々は、時空を超えて同じ身体的経験を共有するのです。
無論戦争を考えるにおいて、軍歌をうたっていればそれでよしとはいいません。ただ、当時の時代に思いをいたすという過程において、それは実に深い示唆を我々に与えてくれるのではないか。そう、私は考えるのです。
なかには軍歌という音楽を、悲惨な戦争を煽った、野蛮な音楽と捉える人もあるかもしれません。しかし、ある意味において、私はこういった人たちこそ軍歌をうたって欲しいと思います。先にも述べたとおり、軍歌とは当時の世にうたわれ、そして戦争と共にあった、そのままの「一次資料」です。戦争や軍隊というものを否定する対場からしても、軍歌をうたうという行為は、その戦争の「悲惨さ」を読み解く上で、重要な理解を与えてくれるはずです。
私が本書で述べたかったことは、つまり「今の世で軍歌を実際にうたってみよう」ということです。ですから本書中にで示した代表的な軍歌、また重要と思われる軍歌については、極力音源を付け、また楽譜を掲載できるよう務めました。無論それらの曲の成立事情、およびその歴史的背景などについての文章は多く書き、構成上はそれが本書の「主」です。ただ、価値としてはそういった私のつたない文章などむしろ「従」。この本の出版における最大の意味は、今の世で今の人々が軍歌をうたえるようために資料を示したことです。
もちろん先述のとおり、戦争の歴史は軍歌をうたうことのみで理解できるわけはなく、また本書で示した軍歌が軍歌のすべてではありません。ただこの現代の日本で、戦争と平和というものを真摯に考えることへの入口として軍歌への関心を示し、またその軍歌への入口として本書を役にたてていただける方があられれば、著者として、それ以上の幸福はありません。
ぜひ皆様も、軍歌をうたってみてください。

著者について

熊本県出身。早稲田大学に進学のため上京し、現在も東京在住。平成12年より、戦前の日本音楽、および日本武道の一愛好家として、『武道通信』誌、およびメールマガジン『武道通信かわら版』に寄稿。埋もれた戦前日本音楽を主に扱う自主制作レーベル、WWWs!Labelの代表も務める。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

小川 寛大
熊本県出身。早稲田大学に進学のため上京し、現在も東京在住。平成12年より、戦前の日本音楽、および日本武道の一愛好家として、『武道通信』誌、およびメールマガジン『武道通信かわら版』に寄稿。埋もれた戦前日本音楽を主に扱う自主制作CDレーベル、WWWs!Labelの代表も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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