日本のシステム開発の現場では、「ゼロからの新規開発」より、「動いているシステムの変更・機能追加」の仕事が多いはずです。
その一方で、従来よく知られている開発方法論・開発プロセス論は、新規開発に偏った構成になっています。また、新入社員などがシステム開発を学ぶ場合を見ても、新規開発のための方法論、プロセスが学習されていました。
本書は、こうした「仕事の現状」と「開発方法論」との間の乖離を埋める目的で、変更・機能追加を扱う「派生開発」のためのプロセス、方法論を論じています。
派生開発で陥りやすい失敗が示された後、派生開発の特徴が論じられます。これらは、著者の現場での豊富な経験に基づいて書かれており、真実味があります。
その上で派生開発の方法論(プロセスや成果物)が述べられています。他の方法論・プロセス論と同様、各現場でカスタマイズが必要なのは言うまでもありません。ですが、一般原則として述べられる内容に、私は「なるほど!」と感じることが多かったですね。
「1,2ヶ月の短納期で、機能の変更・削除・追加を行うミニプロジェクト」に追われている、多くのエンジニアにお勧めします。