(日経ベンチャー 2007/03/01 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)
元検事・法科大学院教授の異色のオピニオンリーダーが、
官製談合、ライブドア、村上ファンド、耐震偽装などの
最近の経済事件を通して、法治国家・日本の病理に迫る。
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5つ星のうち 3.0
絶望的な現状です,
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レビュー対象商品: 「法令遵守」が日本を滅ぼす (新潮新書) (新書)
タイトルから受ける印象とはだいぶ中身は違う作品だなというのが読後感です。第一章は談合についての合理的な説明とその現在における機能不全がわかりやすく説明されております。そこでは社会的な現実と法律の乖離が元凶とされます。また耐震強度偽装事件の本質(二重基準の並存)もわかりやすく説明され、法の強化とコンプライアンスでは決して社会的な目的の達成にはつながらないことが示されます。そして結局ここでもマスコミが問題の解決と整理ではなく、そのセンセーショナリズムによって返って問題の悪化と隠蔽に貢献していることが明らかにされます。結局、この国には、本来のジャーナリズムなるものはなく、ただ大衆のルサンチマンを煽り立てるだけの装置があるだけです。世論なるものを気にして、”劇場型捜査”にまい進する特捜、公正取引委員会もすべてグロテスクな姿をあらわにしています。このメディアにしてこの官という相似形は納得はいきますが、悲しい姿です。この現状からの解決策はあるのでしょうか?この解決策としては、社会のアメリカ化(弁護士の増加)しかないというのではあまりにも悲しいものです。
19 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
コンプライアンスとはどうあるべきか,
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レビュー対象商品: 「法令遵守」が日本を滅ぼす (新潮新書) (新書)
冒頭の「日本は法治国家か」から一気に読ませる充実した内容。官製談合、ライブドア事件、耐震偽装などの事件について、 そもそも何故これらが事件になったのか、丁寧に説明されており、 表面的な対応の限界と本質的なコンプライアンスとしての対応は どのようであるべきか示唆を与えてくれる。 企業の中での、法令遵守と言えば、問題が生じるたびに、周知徹底に ばかり対応が集まり、その場しのぎ的な火消しの対応が繰り返され る中、本質的な企業の社会的責任を果たす上で、何をせねばなら ないのか、考えさせられた。 ただし終盤のフルセットコンプライアンスの部分は正直ページ数が 少なく、もっとこの部分を強化しても良かったと思う。
14 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
著者は「日本は法治国家か」と問う,
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レビュー対象商品: 「法令遵守」が日本を滅ぼす (新潮新書) (新書)
輸入された文化としての法律という衣と、現実の中で形成される社会の在り様の乖離のをまざまざと提示し、時代の変わり目を記す一冊です。著者は、東京地検特捜部、長崎地検次席検事等を経て、桐蔭横浜大学法科大学院教授。 本書は、特に戦後のGHQ占領下に制定された独占禁止法や経済関係法の諸制度が、その初期には社会との適合性を持ちながらも経済構造の変化と共に機能不全に陥った姿が描かれている。 そして最近流行の「法令遵守」との単語が、社会にとって調和も発展性ももたらさない現状を解明する。(単に否定しているのではなく、真の活用法を本書後半で説いているのであるが。) 本書冒頭で、著者は「日本は法治国家か」と問う。そして、法治国家と別の戦後高度成長期の官僚を中心とした時代の法律に求められた時代を描写する。 本書が取り上げる具体的な最近のライブドア事件、村上ファンド事件、耐震データ偽造事件、マスコミが描き出した姿と実際の法廷で裁かれる姿・その後日談の落差は、知らなければならないだろう。 「終章 眼を持つ組織になる」が、著者の真骨頂となっている。 メディアリテラシーとの側面からも、一読に値する一冊である。 本書との併読に、青木人志 (著) 「大岡裁き」の法意識 西洋法と日本人 (光文社新書) を推したい。
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