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「治らない」時代の医療者心得帳―カスガ先生の答えのない悩み相談室
 
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「治らない」時代の医療者心得帳―カスガ先生の答えのない悩み相談室 [単行本]

春日 武彦
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,470 通常配送無料 詳細
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「治らない」時代の医療者心得帳―カスガ先生の答えのない悩み相談室 + 病んだ家族、散乱した室内―援助者にとっての不全感と困惑について (シリーズケアをひらく)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

●「中腰力」の時代!
医者がヒーローになれたブラックジャックの時代は終わった。それを身をもって知っているのは若手医師、医学生たちだ。
では、新しいモデルはどこにある? この「治らない」時代に、医療者はどう身を処せばいい!?----

そんな率直な質問の数々に答えるのは、ハードな公立精神病院でニヒルにもならず、もちろんいい人にもならず生き抜いてきたカスガ先生。
アノ手コノ手で答えて、つぶやきます。「タフな医療者は中腰だぜ!」と。

22のQ&Aで、「治る/治す」という大きな物語が失効した後の「医療者の新しい誠実の形」を探ります。

●医療界で話題を呼んだ、内田樹氏との対談「中腰の援助論」を収載。
時間という要素を織り込みながら「すっきりしないこと」に意義を見出す援助論は、「内田式憲法論」にも通じるスリリングな展開!

●困った患者・家族・同僚にキレずに答える「カスガ式。切り返しフレーズ集」も一挙掲載。
「相手をクレーマーにしない」のが最良のクレーマー対策だとわかる16の回答例。

●全編、吉野朔実氏のイラスト&4頁マンガ付き!

内容(「BOOK」データベースより)

「困った」患者・家族・スタッフにはこの一言。「カスガ式。切り返しフレーズ集」一挙掲載。

登録情報

  • 単行本: 194ページ
  • 出版社: 医学書院 (2007/07)
  • ISBN-10: 4260005197
  • ISBN-13: 978-4260005197
  • 発売日: 2007/07
  • 商品の寸法: 18.6 x 13 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 34,869位 (本のベストセラーを見る)
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36 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 香桑 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
研修医からの質問に、カスガ先生が回答する。現場のリアリティに接して気持ちを動揺させている真っ最中の人たちに、服従と信奉を要求するような単純明快なマニュアルではない。曖昧に耐え、矛盾を抱え、保留を待つ勧めだ。
フレーズ集には、嫌味や皮肉、中傷や非難への大人な対応が示唆されている。こんな言葉を遣えるように、私はもう少し大人になりたいものだ。
患者として医療に関わることもあるのだから、医療従事者でなくとも役立つかもしれない。なにしろ、現代の医療は万能じゃないことを前提としているからだ。治らないことを受け容れなくてはならないのは、医療者だけではない。患者として、持病が増えるたびに、医療の限界を感じる。
巻末には、内田樹との対談もあるし、イラストは吉田朔実という欲張りな一冊。
個人的に一番励まされた文章は、「患者さんが救われれば、結果オーライ」。
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22 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
私は医療関係者ではないのですが、装画に釣られて、つい買って読んでしまいました。
質問者は、20代から30代前半。
研修医とは医師における青春期だそうです。

ハードに違いない医療現場に身を晒していても、わりと他と変わらない迷いがあるんだ、と思いました。
医療や患者やスタッフに対する悩みはもちろん「当直が嫌い」「マンネリに陥ってしまそう」、趣味は持った方が良いか?なんて、そんなことまでQ&Aになっている・・・。
そしてその回答が、無難な模範回答ではなく、永年の経験あってこそという感じで凄かった。
経験で回答する場合(「院長にチクリました」とか)と、カウンセリングっぽい回答(あなたの考え方には、こういう意識が透けて見えるとか)がミックスされています。

そして何よりも、ずっと同じ仕事をやり通して来た事実は強い、ということがハッキリ感じ取れます。
泣き言あり悪口ありの親しみやすい回答ですが、やり甲斐、仕事の面白さを普通に感じてきたという前提がキッパリしています。

医療関係者でなくても、仕事について考えさせられるかもしれません。
普段受ける研修がもう「耳にタコ」だったり、
先輩のアドバイスを素直に聞けなかったり、
同じ分野で頑張っている人の話には卑屈になってしまったり、
自分の現場の話にはつい逆上してしまったり、
直に効くのがキビしい時、専門外のこのような本が意外と効くかもしれません。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
思考の厚み 2008/7/22
By cobo
形式:単行本
かなり好きな考え方をされる精神科医春日 武彦さんの研修医に向けた哲学的問いかけに対する模範解答です。何しろ副題が「〜カスガ先生の答えのない悩み相談室〜」ですから。しかも吉野 朔実さんが絵をつけるという素晴らしく豪華な本です。

実に明快な答えなど存在しない、哲学的問いかけに対しての春日さんの思考の順序だてや、割り切り、もしくは覚悟や言い回しが、とてもセンスを感じますし、「痒い所に手が届く」感覚の、自分の中での上手く言葉に出来なかった違和感を言葉にしてくれるところがまたタマリマセン。基本的には精神科医の春日先生がいわゆる研修医や若いドクターに対して語る考え方の指南なのですが、医療に携わる人も、そうでない人にもとてもオススメしたくなる本です。

いわゆる紋切り型の、「それをいっちゃあオシマイよ」的根源的な設問に、何故その設問に捉われてしまうのか?、その設問を発することにどんなスタンスが隠されているのか?何故答えにくいのか?明快な答えの出ないその問いにどう答えることが望ましいのか?などが非常に辿りやすく説明してくれます。偏狭な経験主義的問いかけに(例えば「ガンになったことのないお前に俺の苦しみが分かるか!」などの経験主義)対する春日先生の答えにいちいち納得してしまいます。

中でも肝なのが「宙ぶらりん」に耐える話しと「コントロール願望」の話しは為になる話しです。どちらも私の説明ではもったいないのでさわりだけにさせて頂きますが、「宙ぶらりん」は中腰力とも言える、物事を棚上げにし、矛盾に耐え、保留した状態に耐えチカラのことで、「コントロール願望」は自分と他人を綺麗な言葉(例えば、愛、治療)でくるんでいて、実は自分の思い通りに他人を動かしたくなる願望の事です。この2つのお話しもきわめて重要な、それでいて当然の考え方だと思います。はしょって説明しただけでは得られない説得力がありますので、読んでいただくのが1番なのですが。

また、選び取られる言葉に私はセンスを感じます、「謙虚な確信犯、自覚ある鈍感さ」だの「マゾヒスティックなダンディズム」だの、「患者さんが救われれば、結果オーライ」だの、「心身症ぎみの患者さんに『リラックスが肝心です』などと正論を言っても、それが出来ないから医療機関にきている訳で、空疎な助言でしかないただの阿呆です」だの、「コントロール願望と愛情はグラデーションになっている」だの、いちいち鋭くも考え抜かれた言葉のセンスに惹かれます。

もし本書を書店で見かけられることがあるのなら、せめて「まえがき」だけでも読まれると、興味のある方なら買わずにはいられなくなりますでしょうし、興味の無い方には「まえがき」をすべて読み終えることが出来ないでしょう。「なぜ人を殺してはいけないのか」に対する私が読んだ1番のソリッドな答えは宮台 真司さんの答えだったのですが、1番納得して実践できる答えは春日先生の回答です。

この春日先生の一見矛盾していそうで矛盾でない、奥域のある思考がとても重くて重要だと思います、文系ペシミスティックであり続ける事のダメさと、マッチョなオプティミストでいることの心地よさには相通じるものがある事を、ペシミスティックを通り抜けたオプティミストになれる重要性が私の中でなかなか言葉に出来なかった事を説明してもらったようでいてとても心地良かったです。

思考の単純さから逃れたい人に、ささやかなことに気付くレベルを上げたい方に、医療従事者の方に、オススメ致します。

春日先生が産婦人科医を辞めるキッカケになった「自分に寛容さが足りない」と感じた根拠に激しく同意してしまう私は大丈夫なのかちょっと心配。心配だけれど、今はそれを中腰で維持していきたいです。
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