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第1部では地球上の淡水がいかに危機的な状態にあるか、数々の調査データを紹介して現状を紹介。水源の枯渇のほか、汚染の深刻さを訴えている。
ついで第2部では世界銀行やWTOが国際的水企業の手先として機能している実態を告発。財政難にあえぐ都市や第三世界の国々に援助を与える見返りとして水道事業の民営化を強制し、それら市民、国民の水をグローバル大企業に支配させているのだ。水道料金を値上げし、料金の払えない貧困者への給水をストップした事例など、無慈悲な企業のふるまいが列挙されている。ボトル詰めの水に関しても業界の金儲け優先・環境無視の姿勢が紹介されている。かつてNHKで『ウォータービジネス』という番組が放映されたが、あの程度で驚いてはいられない。おそろしいほどのぼろ儲けだ。
第3部では水を奪われないための市民や地域社会の活動を紹介し、「水は商品ではない」ことを国際的コンセンサスとする必要性を訴えている。国際的水企業と国際的金融機関、貿易機関との、まさに戦いであり、「水戦争」という邦題はあながち大袈裟とも言えない。
水を得るためにさしたる苦労もしていない日本ではピンとこない話題かもしれないが、これは地球規模の危急の問題であり、グローバル化の危険性を知る意味でも読んでおくべき一冊だろう。
しかし、石油の次は「水」であるという本書の主張は衝撃である。
ここに書かれている内容の検証は別途必要であろうが、すでに「水」
の争奪戦は始まっており、「水が権利」であるという認識から「水
はニーズ」であるという解釈がまかり通り(つまり水は商品である
ということにつながってゆく)特定の多国籍企業が利権を囲い込んで
いっていること、限られた飲み水がどんどん汚染されていることなど、
身近に迫った人類の危機が理解できる。
世の中、どっかおかしい。書評を書いている場合ではない・・。
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