内容紹介
「残業ゼロ」は仕事力を上げるとともに、実は「人生力」も上げるのです。
人生の得点表やパフォーマンス三角形など、オリジナリティ溢れる考え方で、「残業ゼロ」で豊かな人生を送るための方法をわかりやすく説きます。
「ワークライフバランスをとりたいけど、なかなか……」という悩める現代ビジネスパーソン必読の一冊です。
内容(「BOOK」データベースより)
カバーの折り返し
ワークができてはじめて、ライフの話に移れるのであり、ワークが充実するからライフも充実する。逆ではないというのが、私の考えです。
前著「仕事力」があってはじめて、本書「人生力」について考えられる。それが私の人生戦略の考え方です。(本文より)
著者について
1947年千葉県生まれ。ドイツ・ハイデルブルク大学留学後、72年に上智大学外国語ドイツ語学科卒業。
外資系企業を経て、83年にトリンプ・インターナショナル(香港)入社。
92年にトリンプ・インターナショナル・ジャパン代表取締役社長に就任。
2006年に退社後、吉越事務所設立。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
1947年千葉県生まれ。ドイツ・ハイデルブルク大学留学後、72年に上智大学外国語学部ドイツ語学科卒業。メリタジャパンなどを経て83年にトリンプ・インターナショナル(香港)に入社。プロダクトマネージャーなどを経て、86年よりトリンプ・インターナショナル・ジャパンのマーケティング本部長に。87年に代表取締役副社長、92年に代表取締役社長就任。2006年に社長を退任、吉越事務所を設立。現在は夫人の故郷であるフランスに軸足を移しつつ、講演活動などを行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
抜粋
おかげさまで、前著『「残業ゼロ」の仕事力』は、私の想像をはるかに超える多くの方に読んでいただくことができました。この場を借りてお礼申し上げます。
とくに、二十代からの反響が大きかったのは驚きでした。上の世代が、残業が当たり前の働き方に疑問をもちながら、どこかあきらめて現状を受け入れてしまっているのに対し、自分たちの力で残業をなくそう、なくすことができると考えられるのは、やはり若者の特権なのでしょう。
また意外なことに、「わが意を得たり」という反応は、経営者側からもかなりありました。とくに、この四月は新入社員向けに、「残業ゼロ」というテーマで話してほしいという依頼を数多くいただきました。経営陣の意識も少しずつ変わりつつあるようです。
社員が努力して残業を減らすことはもちろん可能ですが、やはり社長が変わらないと、会社というのはなかなかドラスティックには変化しません。
私の本を読んだ社長が「当社も残業をなくそう」と思い、実際に行動を起こしてくれれば、その会社の社員何百人、何千人が残業ゼロの恩恵を受けることになります。
それこそ、私の本を読んでいない人にも影響が及ぶのですから、経営者が多く賛同してくれたことで、実際の読者の数以上に、私の「残業ゼロ」の思想は広がったのかもしれません。
そうであるなら、なおのこと嬉しく思います。
とはいえ、日本という国が根こそぎ変わるには、まだまだ「残業は百害あって一利なし」ということを、しつこくいい続けていくことが必要だと感じます。
そして、前著の最後に、ワークライフバランスというのは一日や一週間という短期間ではなく、一生という単位で考えるべきという私の持論を書かせてもらったところ、この部分に関心をもった読者もずいぶんいらっしゃいました。
とくに、定年後にこそ本当の人生=「本生(ほんなま)」が待っているというところは、残業残業で仕事がすべてのような毎日を送っている人には、なかなか想像ができにくい分、かなり新鮮に響いたのかもしれません。
そこで、普段はあまり意識しないけれど、じつはビジネスパーソンの人生にとってたいへん重要な意味をもつ「本生」とその準備に、今回はスポットライトを当ててみようと思います。
どんなに仕事ができて、理想的なキャリアを歩んできた人であっても、定年後に幸せになれる保証はありません。逆に、会社ではうだつの上がらなかった人でも、本生を十分満喫することができれば、人生の収支決算を黒字にすることは十分可能なのです。
それほど、人の生涯において大事な期間なのに、人生におけるその意味や過ごし方に対しての情報が、あまりに少ない気がします。
「定年になったら残りは余生だから、あとはのんびり過ごすさ」という人は、定年後の日々がのんびり過ごせるほど短くはないことをわかっていません。
「何をやるかなんて、定年退職してから考えればいい」といいながら、気がついたら周りにはパートナーも友人もいなくなっていたというケースも、いまはざらにあります。
そのときになって、こんなはずじゃなかったと思っても遅いのです。
その人が充実した本生を過ごせるかどうかは、現役時代にどれだけ準備をしたかにかかっています。しかし、日本では何の準備もしないまま定年を迎える無謀な人が、あまりに多い。
私が前著で警鐘を鳴らしたように、ビジネスパーソンは毎日必要以上の時間を、残業という形で会社に捧げています。しかし、あなたが残業している時間というのは、本来は人生を充実させるために使うべき時間なのです。
有給休暇も病気になったときのためにあると思ったら大間違いで、じつはバカンスのために使うのが正しい。そして、バカンスというのもまた、人生戦略を考えるうえで必要不可欠なものなのです。
私自身、仕事を引退して一年半以上が過ぎました。まさに、「本生」の渦中にいます。自分がこの立場に立ったことで、本生のために現役時代にどんな準備をしたらいいかが、ますますよく見えてきました。
それは夫婦の情報共有や一生ものの人脈づくり、あるいは子どもを自立させ自分自身も自立した個になること。もちろん、健康やお金の準備も忘れてはなりません。
「仕事さえできれば人生すべてうまくいく」というのは間違いです。仕事は「勝ち組」でも人生全体では「負け組」という人を、私はたくさん知っています。
仕事はできて当然です。でも、本当に幸せな人生を送るためには、それだけでは十分ではありません。
これからは、人生をトータルで幸せにする「人生力」がより重要な意味をもってきます。
では、どうやったら人生力が強化できるのでしょう。
その私流の答えをこの本に書きました。ご一読ください。そして、ぜひ素晴らしい悔いのない人生を送ってください。
二〇〇八年 夏の南フランスにて 吉越浩一郎